研究課題/領域番号 |
19K22465
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桜井 武 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60251055)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 休眠 / 冬眠 / 視床下部 / 体温調節 / 視索前野 / 体温制御 / 低代謝 / 体温 / 人工冬眠 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者らが新たに見出した、脳内の視床下部に局在する神経細胞群は、人工的に興奮させるとマウスを冬眠様の状態にすることが可能である。その神経回路網や、低体温、低代謝を誘導するメカニズムを明らかにし、将来的に冬眠状態を医療に応用するための技術を開発する基礎的なデータを得る。
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研究成果の概要 |
マウスの視床下部の一部の小領域(前腹側脳室周囲核= AVPe)に存在し、神経ペプチドQRFP遺伝子を発現する約800個あまりのニューロンからなる神経細胞集団(Qニューロン)を特異的に興奮させると、体温が数日間に渡って環境温度付近まで大きく低下し、併せて代謝も著しく低下することを明らかにした。この状態は様々な点で冬眠動物にみられる冬眠に酷似していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非冬眠動物に冬眠様状態を誘導できることを示したこの発見は体温制御・代謝制御の新たな機構の発見という生物学的に大きな意義をもつものである。また、今後Qニューロンに発現する遺伝子の網羅的解明に伴い、その活動を制御しうる薬物などの開発に資するものである。このような薬物などにより、Qニューロン活動を人為的に操作させる技術が開発された場合、ヒトの人工冬眠が現実味を帯びてくることを示した。
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