研究課題/領域番号 |
19K22471
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 真 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 教授 (10222019)
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研究分担者 |
岡 雄一郎 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 講師 (30614432)
安村 美里 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20533897)
猪口 徳一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60509305)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | シナプス / 経シナプス / 神経活動 / エクソソーム / Arc |
研究開始時の研究の概要 |
ショウジョウバエでは、神経活動依存的に発現するArc蛋白及びそのmRNAを含むエクソソームが軸索末端の神経終末より放出され、ポスト側に運ばれ翻訳される。本研究では、このシステムを改変しマウスに応用し、従来困難であった神経活動により経シナプス的に物質輸送ができるツールとして新たに確立をはかる。その上で大脳皮質神経回路の解析に用いる。発達期大脳皮質では一つの前駆細胞から生まれた神経細胞(姉妹神経細胞)はギャップジャンクションで互いに結合しサブグループをなす。しかし、姉妹神経細胞が軸索投射先にて関連性を保った形で神経回路を構築するかは不明であった。その解明を試みる。
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研究成果の概要 |
脳機能の解明には、神経活動がどのように伝播し回路網として機能するかが大切である。故に神経活動依存的に、シナプス単位で接続相手の神経細胞を標識できるトレーサー開発は重要である。本研究では、Tobacco Etch Virus proteaseを用い、新たなトレーサーを開発した。並行して、トレーサー開発の成果を応用し、大脳皮質内で、同一前駆細胞から生じる神経細胞同士による神経回路網の研究を行う予定であった。しかしながら、研究開始後まさに同じ系での成果がアメリカのチームにより発表された。それ故同研究は中止を余儀なくされた。一方、その研究のため開発していた微量Cre増幅系は論文として公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)脳機能を解き明かす重要な技術基盤の開発ができた。 (2)Cre分子は、その発現細胞でのみ、目的とする遺伝子組み換えを誘導できる。そのため、細胞を単位として、遺伝子組換えを制御する際には、目的細胞のみでの発現制御が重要である。しかしながら、外部からの遺伝子導入法では、目的とする少数の細胞にその発現を誘導することは、困難であった。今回、少量のCreがあれば、組換えを起こすに十分な量をその細胞内に発現させることのできる微量Cre増幅系を開発した。本手法は、細胞単位での組換え研究に有用なツールとなる。
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