研究課題/領域番号 |
19K22476
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
桑子 賢一郎 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (30468475)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 神経突起 / 核 / ニューロン / 局在 / 生理機能 |
研究開始時の研究の概要 |
成熟神経細胞では、一般的に核は細胞の中央に位置しているが、その位置がどのようなメカニズムで決定され、どのような機能的意味をもつのかはわかっていない。そこで、本研究では、成熟マウス小脳神経細胞をモデルとして、核の位置制御の分子機構を解明する。そして、その機構の破綻によって引き起こされる神経機能の異常を明らかにし、成熟神経細胞の“核の位置”の重要性に迫る。
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研究成果の概要 |
核膜LINC複合体は核の位置制御を担う重要な分子群として知られている。本研究では、LINC複合体の未知なる機能を明らかにするために培養神経細胞や生体マウス脳で機能阻害実験を中心に解析を行なった。そして、LINC複合体は、発生期および成熟神経細胞において、活動電位の生成の場である「軸索起始部」の形成と維持に必須であることが明らかになった。したがって、本研究により、核を起点とした新たな神経活動制御システムの存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで核を起点とした神経突起や神経活動の制御システムはほとんど知られておらず、またLINC複合体はほぼ全ての神経細胞で発現していることから、本研究は多様な脳神経機能の基盤をなす重要かつ普遍的な機構の存在を明らかにしたと考えられる。今後、本研究で発見した機構が脳の発生や疾患、老化などの幅広い現象に関与する可能性を明らかにしていくことで脳機能の基本作動原理の理解が深まると期待される。
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