研究課題/領域番号 |
19K22490
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡県立大学 (2021) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
竹内 英之 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80361608)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 糖鎖 / O-グルコース糖鎖修飾 / 糖転移酵素 / Notchシグナル / 阻害剤 / O-グルコース糖鎖 / Notch シグナル / 質量分析 / 低分子化合物 / ケミカルバイオロジー / 低分子阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者は、Notch の細胞外部位における糖鎖修飾が、その活性化に重要な役割を果たしていることを明らかにしてきた。O-グルコース糖鎖の付加は、Notch の活性化に必須である一方、O-グルコース糖鎖のキシロースによる伸長は、Notch の活性化を抑制する。肺、食道、および頭頸部由来扁平上皮癌を含む、多くの癌で XXYLT1 の増幅がみられ、このことが発癌に関与している可能性がある 。本研究では、O-グルコース糖鎖合成を担う糖転移酵素 (POGLUT1、GXYLT1、GXYLT2、XXYLT1) に照準を定め、それらの低分子阻害薬を探索する。
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研究成果の概要 |
Notch シグナル伝達経路は、進化的によく保存された、多細胞生物における細胞の運命決定に重要な役割を果たす。また、Notch シグナルの破綻は癌の発生、悪性度の進展、転移に関わっている。研究代表者は、Notch の細胞外部位における糖鎖修飾が、その活性化に重要な役割を果たしていることを明らかにしてきた。本研究では、タンパク質O-グルコース転移酵素POGLUT1を対象として、約1万化合物のスクリーニングを行い、POGLUT1に対して阻害作用を示す約50種類の化合物を得た。研究期間において、Notch受容体機能の糖鎖修飾による制御機構に関する原著論文8報、並びに、英文総説3報の発表に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多細胞生物における細胞間シグナル伝達は、個体の恒常性を維持するために重要である。また、Notchシグナル伝達の異常によって病気になることも知られている。Notchシグナルは糖鎖修飾で制御される。本研究では、この糖鎖修飾を変化させる低分子化合物を探索し、グルコース転移酵素に対する阻害剤を見つけることに成功した。本成果は、がんなどのNotchシグナルの異常に起因する病気の治療に役立つ可能性がある。
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