研究課題/領域番号 |
19K22495
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 博章 京都大学, 薬学研究科, 教授 (90204487)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 構造生物学 / 多剤耐性 / トランスポーター / 膜タンパク質 / X結晶学 / 構造生物 / X線結晶学 |
研究開始時の研究の概要 |
生体膜を貫通しているトランスポーターには、基質を脂質二重層の内層から外層へ移動させるフロッパーゼ活性と、基質を細胞外へ直接排出するエクスポーター活性が知られている。これらはいずれもATPをエネルギー源として働いており、立体構造もよく似ている。そのため、両者は、はたして同じ分子メカニズムを異なる実験から命名したものなのか、本質的に別の分子なのか、不明の状態が今日まで続いている。そこで、エクスポーターをフロッパーゼ型へと改変し、その構造と機能を調べることにより、2つの膜タンパク質が異なる構造に基づく別の作用メカニズムで作用することの実証を目指す。
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研究成果の概要 |
生体膜を貫通しているトランスポーターには、基質を脂質二重層の内層から外層へ移動させるフロッパーゼ活性と、基質を細胞外へ直接排出するエクスポーター活性が知られている。これらはいずれもATPをエネルギー源として働いており、立体構造もよく似ている。そのため、両者は、はたして同じ分子メカニズムを異なる実験から命名したものなのか、本質的に別の分子なのか、不明の状態が今日まで続いている。そこで、エクスポーターとフロッパーゼの立体構造の違いに着目して、エクスポーターをフロッパーゼ様の構造へと改変し、その活性と立体構造を調べた。その結果、フロッパーゼのような活性と立体構造を示すことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体膜の脂質のフリップ・フロップ及び膜を介する基質排出は、多様な細胞生物学や分子生物学と関係する現象であり、病理との関係も深い。ただし、エクスポーターとフロッパーゼの違いを見分けるには、生物学的なアプローチでは観察精度に限界があり、両者の捉え方には多様な主張がある。したがって、両者の機能の違いを詳細な結晶構造に基づいて解明した本研究の意義は大きいと言える。
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