研究課題/領域番号 |
19K22496
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
土井 健史 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00211409)
|
研究分担者 |
樋野 展正 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (90469916)
山口 卓男 大阪大学, 薬学研究科, 講師 (80596601)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | がんゲノム / 融合型キナーゼ / タンパク質間相互作用 / クロスリンク / 人工アミノ酸 / がん融合遺伝子 / キナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞のゲノム不安定化により生じる遺伝子融合型プロテインキナーゼは,本来とは異なるシグナルカスケードを活性化することでがんの悪性化に深く関与している.本研究では,細胞内光クロスリンク法という独自手法を駆使し,がん融合型キナーゼが細胞内で直接基質とするタンパク質を特異的に同定する方法論を確立することで,創薬標的となる新たな下流カスケードを明らかにすることを目指す.
|
研究成果の概要 |
遺伝子融合型プロテインキナーゼは、異常な細胞内局在を示し、本来とは異なるシグナルカスケードを活性化してがんの悪性化に寄与する。本課題では、細胞内での一過的な相互作用を捕捉できる「細胞内光クロスリンク法」を用い、融合型キナーゼの直接の基質となるタンパク質を同定することで、異常なシグナル経路を明らかにすることを試みた。EGFRキナーゼの基質認識領域に光架橋性人工アミノ酸を導入し、クロスリンクによってその基質を捉えられるか解析したところ、何らかの内在性因子との結合を示唆する結果を得た。これと並行して、クロスリンクで捕捉した基質タンパク質を特異的にラベルし、同定効率を向上させる手法の開発を行なった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
融合型キナーゼにより惹起される異常なシグナルカスケードの解明は、過去20年以上に渡り世界的に取り組まれてきた課題である。本研究では、特定のキナーゼの基質を細胞内における両者の直接的な相互作用をもとに同定するという新規アプローチを提案し、基質の同定効率向上に資する技術開発も行なった。これらを元に、融合型キナーゼの下流カスケードを特異的に明らかにできれば、がん征圧に向けた重要な布石になると考えられる。
|