研究課題/領域番号 |
19K22502
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
家入 一郎 九州大学, 大学病院, 大学院担当教授 (60253473)
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研究分担者 |
廣田 豪 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (80423573)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 薬物トランスポーター / RNAメチル化 / エピトランスクリプトーム解析 / 生活習慣病 / 高血糖 / 発現変動機構 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、薬物治療の成否に関わる体内動態に大きな影響を及ぼす薬物トランスポーターの発現量が、糖尿病により変動することが示唆されている。しかし、そのメカニズムについては全く未解明である。本研究では、遺伝子機能の調節に重要であるRNA修飾を解析対象とし、糖尿病を始めとする生活習慣病により引き起こされる薬物トランスポーターの発現変動機構をエピトランスクリプトームによる網羅的なRNA修飾解析で明らかにする。RNA修飾のトランスポーター発現調節への関与が明らかになれば、薬物療法が標準治療である他の疾患にもエピトランスクリプトーム解析の対象を広げる必要性が示される。
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研究成果の概要 |
ヒト肝癌由来細胞(HepG2)を用いて、グルコース濃度の変動とN6-methyladenosine(m6A)修飾を介した遺伝子発現変動との関連性について評価を行った。高濃度グルコース条件下において脱メチル化酵素であるFat mass and obesity-associated(FTO)の発現量が有意に低下することが明らかとなった。FTOの発現低下は、薬物トランスポーターSLC22A上のm6A頻度が上昇を引き起こし、SLC22Aの発現量は上昇した。このことから、m6Aは高血糖時の薬物トランスポーター発現変動機構に重要な役割を果たすことが、初めて明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、高血糖がRNAメチル化修飾機構を介して薬物トランスポーターの発現変動を引き起こしていることが示唆された。発現変動する薬物トランスポーターを特定したことから、糖尿病時の薬物治療への薬物動態学的な評価を行うことで適切な薬物治療への応用が期待できる。脱メチル化酵素であるFTOの発現低下が示されたことから、当該機構は薬物トランスポーターに留まらず幅広い遺伝子の発現制御に関与している可能性があり、応用が期待できる。FTOの発現低下がmiRNAにより引き起こされることも明らかとなったことから、本miRNAを新たな糖尿病のバイオマーカーとした研究を進めることで、病態解明への展開も期待できる。
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