研究課題/領域番号 |
19K22521
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
八谷 如美 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 開発本部開発第二部バイオ応用技術グループ, 主任研究員 (30408075)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ミトコンドリア / プリオン病 / プリオンタンパク質 / プリオン / 小胞体 / マイクロダイセクション / 神経変性疾患 / オルガネラ |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内のオルガネラ近接領域の解析が困難な理由は、ここが極微小な領域だからである。しかしながら、この領域がさまざまな疾患の起点になっているとの報告が相次いでいる。我々は、世界最小領域を単離可能なレーザーカッター装置を開発したことから、当該領域の直接単離と構成成分の同定に挑み、定量的な解析手法を確立することにより、最終的に、急速な神経変性と細胞死を伴うプリオン病の神経変性起点を明らかにする。
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研究実績の概要 |
プリオン病は急速に進行する神経変性が特徴の致死性の神経変性疾患である。プリオンタンパク質(PrP)はプリオン病の病因蛋白質であり、PrPの高次構造変化は本疾患の発症の原因である。プリオンタンパク質は分泌系のタンパク質であるから、小胞体、ゴルジ体を経て細胞膜に移行するが、遺伝性のプリオン病や加齢マウスにおいはPrPがミトコンドリアに局在するものが報告されている。また、健常な若年マウスにおいてもPrPがミトコンドリアに局在しているとの報告もある。ER-ミトコンドリア関連膜(MAM)にはアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患関連病因因子が局在することが知られており、プリオン病においても上記のとおり小胞体とミトコンドリア双方の関与が示唆されている。しかしながら、MAMを形成する微小領域はその小ささ故にサンプルの単離が難しく、したがって解析が困難である。本年度は、昨年度に構築したアッセイ系を用い、改良型のレーザーマイクロダイセクション装置を使用して、MAM領域を単離するためにHeLa細胞を用いて核内の1ミクロン径の円形領域の単離を試みた。その結果、当該領域に含まれる核内成分が単離可能なことが確認された。また、マウス神経芽細胞腫由来N2a細胞を用いてPrPが蓄積したミトコンドリア領域の切削を行ったところ、目的どおりに単離可能なことを確認することができた。  
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