研究課題/領域番号 |
19K22545
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
横須賀 忠 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (10359599)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | T細胞シグナル / 腫瘍免疫 / 分子イメージング / 免疫シナプス / 免疫チェックポイント / 副刺激受容体 / シグナロソーム / TIGIT / 免疫チェックポイント分子 / T細胞 / シグナル伝達分子 / イメージング / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫療法の機構解明に向け、免疫受容体の高さが受容体の細胞表面の分布を決定し、免疫細胞の活性化を担うシグナル伝達の単位「シグナルソーム」を制御する、構造の違いが生理活性を直接制御する新たな概念の創出を目的とした。分子間の高さの違いを利用しそれを調節することによって、第3のチェックポイント分子TIGITの機能を制御し、抗腫瘍効果をあげる新たな方法論に結び付く新規性の高い研究である。
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研究成果の概要 |
第3のチェックポイント分子TIGITの分子イメージング解析を通して、免疫受容体の高さが受容体の細胞表面の分布を決定し、免疫細胞の活性化を担うシグナル伝達の単位「シグナロソーム」を制御することを明らかにした。特にTIGITは、リガンドであるCD155との結合を巡り、同じ抑制性受容体CD96と競合するものの、それぞれ別のシグナロソームとして機能することが分かった。この結果は、構造の違いが生理活性を直接制御するという新たな概念である。また、分子間の高さの違いを利用し、免疫チェックポイント分子間で、協調的にも反発的にも機能させるする方法論の創出が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント療法はがんの第四の標準療法としての地位を確立するに至ったが、作用機序に関する知見は非常に乏しい。一方がん免疫の主役であるT細胞においても、TCRと副刺激受容体がどのようにがん抗原の認識やエフェクター細胞への分化誘導を制御しているのか明確に説明できていない。免疫シナプスの固定概念を破った、受容体の高さがその分子の細胞表面局在とクラスター形成さらには機能に直結すること、シグナル伝達の解釈には免疫シナプスとは異なる時間と空間の因子が不可欠であるという新たな概念の提唱し、治療的への応用の観点からも社会性が高い。
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