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癌細胞シグナル活性化因子14-3-3ζを標的とした新規膵臓癌治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K22568
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分50:腫瘍学およびその関連分野
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐谷 秀行  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (80264282)

研究分担者 齋藤 潤  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (80837378)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード14-3-3ζ / ベンズアルデヒド / benzaldehyde / Benzaldehyde
研究開始時の研究の概要

Benzaldehydeは古くからがん細胞抑制作用があることが知られているが、その作用機序は全く分かっていなかった。研究代表者らはこれまでの研究で、膵臓がん細胞では14-3-3ζが高発現することで細胞増殖シグナル分子が活性化し、その機能をBenzaldehydeが抑制していることを見出した。14-3-3ζはこれまでにもがん治療の標的として注目されてきたが、その阻害剤の開発には至っていない。本研究ではBenzaldehydeの効果と毒性をマウスモデルを用いて検証し、新たな膵臓がん治療薬開発の端緒とすることを目的とする。

研究成果の概要

申請者は数年前よりBenzaldehyde(BA)という芳香族アルデヒドのがん細胞抑制効果に注目してその作用機序の解明を行ってきた。その結果、BAは正常細胞には細胞傷害性をほとんど示さず、膵臓がん細胞BxPC3、肺がん細胞株A549などに対して顕著な腫瘍抑制効果を示し、その機構として14-3-3ζがクライアント蛋白のリン酸化部分に結合するのを阻害することを見出した。本研究では、分子標的薬や放射線治療に耐性になった細胞では14-3-3ζの標的であるAxlが上昇することに着目し、その発現をBAが抑制することで耐性克服効果があることを見出した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

Axlはがんの悪性化に関わるきわめて重要な因子であり、特にオシメルチニブなどの分子標的薬、放射線治療などに耐性となった細胞においてAxlの発現が高まることが見出されており、その意義と分子機構が注目されている。今回の研究によって14-3-3ζを介した Axlの安定化および活性化をBenzaldehydeが阻害することが明らかとなり、この化合物が何故治療抵抗性細胞に対して効果を発揮するのか、その一端を明らかにすることができた。今後この極めて毒性の低い化合物が膵臓がんなど治療抵抗性がんの治療に用いることができるように、詳細な非臨床および臨床研究を進める予定である。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Benzaldehydeは腫瘍細胞における14-3-3ζ;の高発現を介してAMPK活性を亢進させる2019

    • 著者名/発表者名
      齋藤 潤、大西 伸幸、杉原 英志、岡崎 章悟、信末 博行、笠間 隆志、佐谷 秀行
    • 学会等名
      第78回日本癌学会総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2022-01-27  

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