研究課題/領域番号 |
19K22569
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
吉崎 尚良 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00443490)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リン酸化 / がん特異的変異 / リン酸化モチーフ / がん遺伝子 / がん突然変異 / シグナル伝達 / がん変異 / がん |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、リン酸化サイトのがん突然変異に注目し、データベース上の変異情報からがん化に影響のありそうなリン酸化サイトの変異をスクリーニングしたところ、皮膚がんにおいてあるリン酸化モチーフMotif-12(Yoshizaki H et al. BMC genomics 2014)に顕著な変異の蓄積が観察された。本課題では、Motif-12の変異をヒト表皮角化細胞株に導入し、細胞の表現型を確認し、Motif-12変異の皮膚がんへの関与を実験的に証明することで、本クリーニング法の有効性を検証する
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研究成果の概要 |
がん細胞は、シグナル伝達経路を破壊する変異の蓄積によってその表現型を獲得しています。次世代シーケンサー技術の発達により、がん細胞の新規変異に関する膨大な情報が得られているが、高頻度変異を除くほとんどの変異は、がん組織のゲノム不安定性によりランダムに入るパッセンジャー変異の背後に隠れており、発がんへの寄与や機能的役割が調べられることなく埋もれたままになっている。本研究では、細胞内シグナル伝達で重要な役割を持つリン酸化シグナル上に入る変異を総合的に評価する方法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題で開発した解析手法は、シグナル伝達経路のリワイヤリングを追跡できる。我々の解析手法は膨大な情報から自然選択された結果としての突然変異の意味を考えるきっかけを与え、未知のがんシグナル同定の一助になることが期待される。リン酸化モチーフ上の変異は集団で扱うため高頻度に見えるが、分子単位では、ほとんどが低頻度変異である。がん組織における低頻度遺伝子変異の不均一性は、個別化医療の必要性の根拠にもなっており 、個別化医療を進めるうえでもがん化に影響を持つ低頻度遺伝子変異の解析技術の開発は学術的意義が高い。
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