研究課題
挑戦的研究(萌芽)
視床型CJDは、従来から特有の感染性を示し、1つのプリオンと考えられてきた。我々は、視床型CJDの家族性と考えられている致死性家族性不眠症(FFI)のわが国での1つの家系で、全く異なる臨床像を呈し、ウエスタンでは区別できない親子例が存在することを報告した。最近、この2例の感染実験が終了し、全く異なる感染性を示す、つまり2つのプリオンが存在することを明らかとした。わが国の視床型CJDは、このFFI家系に見られた2つの病型のうち、それぞれ別々に持つもの、同時に2つの病型が混在するものに分かれることが病理解析で明らかとなった。本研究は、この感染性に基づいた新しい分類法を提案するものである。
我々は、致死性家族性不眠症(fatal familial insomnia)の症例の中で、2種類の病型が存在し、その病型の感染性が異なることを証明した。また、この感染性の違いは視床型CJDでも存在することを証明した。新しい分類法として海綿状脳症を示すプリオンをM2C(sv)命名し、遺伝子型がコドン129Metであり、タイプ2の皮質型でしかも海綿状脳症としてsmall vacuoleを持つプリオンとして命名し、従来からのM2Tプリオンは区別する分類方法を提唱した。
従来、FFIの中には、不眠症を示す典型例と認知症で発病するCJDのような非典型例が混在することが知られていたが、我々は両者のプリオンそのものが異なることを世界で初めて証明した。プリオンが異なるとは、当然感染性も異なるので、それぞれのヒトへの感染力を個別に評価しなければならない。
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すべて 雑誌論文 (23件) (うち国際共著 6件、 査読あり 23件、 オープンアクセス 9件)
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