研究課題/領域番号 |
19K22590
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 康雄 東北大学, 薬学研究科, 講師 (70583590)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 臨床診断 / 病理学 / ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE) / Advanced SWATH法 / プロテオミクス / PCT / 熱 / PTS / タンパク質発現量の病態変動 / FFPEプロテオミクス / SWATH / ペプチド選択法 / 病理標本プロテオミクス / FFPE / 網羅的定量プロテオミクス / 個別化療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、従来不可能であった「汎用性の高いホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE: Formalin-Fixed Paraffin-Embedded)組織を用いたタンパク質発現の“網羅的かつ高精度な”定量」を実現させ、「そのFFPE定量プロテオミクス技術を用いた病態の責任分子・メカニズムの同定」が様々なケースで有用であることを実証することによって、汎用的で予測精度の高い「個別化医療の新規診断基盤」を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE)切片は、多くの医療機関で病理標本として保存されており、汎用性の高い臨床検体であるが、ホルマリン架橋に伴う大きな技術的障壁によって病態分子機構の解明研究にほとんど利用されていない。本研究では、Pressure Cycling Technology、高温、強力な可溶化剤、高精度な定量プロテオミクス「Advanced SWATH法」を組み合わせることによって、病態組織におけるタンパク質群の発現量変動を高精度かつ網羅的に定量できる方法をはじめて開発した。病態分子機構プロファイルに基づいて最適な薬剤を選択できることも実証し、臨床診断を行う上での基盤を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床診断において、病変組織におけるタンパク質の“定量”は欠かせない技術である。しかし、日常的な病理診断に利用されているFFPE組織に対して有用な定量法は確立されておらず、極めて挑戦的な課題とされてきた。本研究では、FFPE検体で利用可能な、高精度かつ網羅的なタンパク質定量技術を開発し、世界で初めてFFPE組織を使って病態分子機構を定量的に解析できることを実証した。従って、本研究は、FFPE組織の利用価値を飛躍的に高めた点で、学術面だけでなく、臨床的・社会的に重要な意義をもつものと考えらえる。
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