研究課題/領域番号 |
19K22609
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 (2021) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
高橋 淳子 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (80415702)
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研究分担者 |
岩橋 均 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (60356540)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 放射線増感 / 放射線応答 / 有機化合物 / プロトポルフィリン / 活性酸素 / スパーオキシド / OHラジカル / ジヒドロエチジウム(DHE) / スーパーオキシド / ジヒドロエチジウム(DHE) / 放射線治療 / 放射線増感剤 |
研究開始時の研究の概要 |
低分子有機化合物の放射線応答性に関する詳細なデータを蓄積、体系化して、放射線応答性の理解を深める。これにより、これまで着目されなかった低濃度、低線量における低分子有機化合物の放射線応答を利用した放射線増感剤の可能性を示す。将来的には、現在の放射線治療効果を凌駕する放射線力学療法の開発につなげる。
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研究成果の概要 |
5-アミノレブリン酸投与によりがん細胞に選択的に蓄積するプロトポルフィリンIX(PpIX)が、X線照射による活性酸素の生成を増強し、放射線治療における放射線増感剤として機能することをこれまでに明らかにした。本課題では、PpIX以外の低分子有機化合物の放射線応答性を調べるために、活性酸素生成を指標とした放射線応答評価系の妥当性の検証、増感剤候補物質の放射線応答性および細胞障害性の評価、生体分子であるDNA障害性の評価等を行った。その結果、様々な種類の有機化合物が放射線応答性を示し、放射線増感作用を有することが判明した。また、有機化合物の放射線応答性は分子構造が関係することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PpIXは分子量563の低分子有機化合物であり、放射線吸収の小さい有機化合物の存在により、放射線の活性酸素生成能が増強されること、またその物理化学的な反応メカニズムに関しては、これまでにほとんど知られていない。低分子有機化合物の放射線応答性に関する詳細なデータを蓄積し、それを体系化して、放射線応答性の理解を深めることは、これまで着目されなかった低濃度、低線量における低分子有機化合物の応答に関する新規の学術分野の開拓につながる。いかなる高精度な放射線治療装置でも細胞レベルでの照射は困難であり、がん細胞選択性を有する放射線増感剤の開発は現在の放射線治療を凌駕する新規放射線治療法の実用化につながる。
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