研究課題/領域番号 |
19K22616
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清水 逸平 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (60444056)
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研究分担者 |
吉田 陽子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00586232)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 心房細動 / 選択的老化細胞除去 / 老化 / 分泌型線維化促進分子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題において我々は、タモキシフェン誘導型心房老化マウスを用い、心房細動における細胞老化の病的意義を明らかにする。また、選択的老化細胞除去による新たな心房細動治療法の開発に挑む。老化細胞を選択的に除去する効果を有する薬剤(選択的老化細胞除去薬)が存在することが今日明らかとなっている。選択的老化細胞除去により老化形質が抑制され、組織の修復が促進することも報告されているが、心房細動の病態を抑制するか明らかになっていない。本研究課題を遂行することで、心房細動に対する次世代の治療法や治療概念を創出できると確信する。
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研究成果の概要 |
我々は心房細動が加齢性疾患としての側面を有する点に着目し、「老化」をキーワードに未だ未解明な心房細動の病態を明らかにしたいと考えるに至った。タモキシフェン誘導型心房老化マウスを開発したところタモキシフェン投与後に心房細動を発症し、選択的老化細胞除去薬により心房老化マウスの心房細動が消失した。加齢や肥満とともに分泌型線維化促進分子(AFP)のレベルが血液中で上昇し、AFPノックアウトマウスでは心房の線維化が抑制されることもわかった。選択的老化細胞除去、分泌型線維化促進分子の抑制が心房細動の次世代の治療法となる可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動に対する非侵襲的な根治的治療法が存在しない背景には、病態に未だ未解明な点が多く存在することが一因と考えられる。そこで我々は、心房細動が加齢性疾患としての側面を有する点に着目し、「老化」をキーワードに、未だ未解明な心房細動の病態を明らかにしたいと考えるに至った。本研究課題により選択的老化細胞除去、分泌型線維化促進分子の抑制が心房細動の次世代の治療法となる可能性が強く示唆された。健康寿命の延伸という観点から大変重要な知見と考えられ、さらに研究を発展させたいと考えている。
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