研究課題/領域番号 |
19K22639
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山縣 和也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (70324770)
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研究分担者 |
吉澤 達也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (40313530)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | PPARγ / 脂肪細胞 / サーチュイン / SIRT7 / PPARg / PPARgamma / アセチル化 / アシル化 / アシル化修飾 / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
PPARγは脂肪細胞の分化や機能を制御する重要な脂肪細胞に発現する転写因子であり、PPARγ活性化薬は糖尿病の治療薬として広く用いられている。タンパク質は様々な翻訳後修飾を受けることが知られているが、PPARγもリン酸化などの翻訳後修飾を受けており、それら翻訳後修飾がPPARγの活性を制御することが報告されている。申請者はPPARγが様々なアシル化修飾を受けることを新たに見出した。アシル化修飾がPPARγ機能制御に及ぼす影響について検討し、アシル化による代謝制御の分子機構解明を行う。
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研究成果の概要 |
PPARγは脂質代謝のマスターレギュレーターである。サーチュインの一つであるSIRT7がPPARγのアセチル化・アシル化など翻訳後修飾を制御し、PPARγの機能を制御しているかについては不明である。我々は、SIRT7がPPARγ2の382番目のリシン残基を脱アセチル化することを見出した。382番目のリシンアセチル化修飾が転写因子機能に及ぼす影響について検討したところ、脱アセチル化PPARγではSrebp1c、Acaca、Fasn、Scd1など脂質合成に働く遺伝子群の発現が増強していた。SIRT7はPPARγを脱アセチル化することで脂質合成に関わる遺伝子の発現を制御することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PPARγの合成リガンドは糖尿病の治療薬として広く臨床で使用されているが、近年、PPARγの翻訳後修飾を制御する新たなタイプのPPARγモジュレーターの開発が進んでいる。今回の我々の研究結果はPPARγ382番目のアセチル化修飾が脂質代謝の制御に重要であることを意味しており、今後、同部位のアセチル化修飾変容薬が新たな脂質代謝・代謝異常症の治療標的となる可能性が示された
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