研究課題/領域番号 |
19K22640
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
指田 吾郎 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特別招聘教授 (70349447)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | トリソミー8 / 骨髄異形成症候群 / 数的染色体異常 / 造血幹細胞 / クロマチン / キメラマウス / トリソミー8 / エピゲノム / 転写因子 / クローン造血 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄異形成症候群(MDS)は、高齢者に好発する予後不良ながんである。染色体異常による病態基盤を理解するために、疾患iPS細胞は-7/7q- MDSで報告されているが、元来、MDS細胞は増殖活性が低く、疾患iPS作製過程でMDS本来のエピゲノム病態も消失しており、発症機序の検証には適当ではない。また、ヒトMDS幹細胞は免疫不全マウスに長期間維持できず、異種移植による解析は極めて困難である。こうした病態研究の困難を打破するために、人工染色体とゲノム編集技術を融合したヒト8番染色体導入・マウス変異ES細胞による+8 MDSモデルを新たに確立することで、数的染色体異常によるMDS発症機構を解明する。
|
研究成果の概要 |
染色体異常ががんの発生と進展に深く関与することは古くから知られていた。骨髄異形成症候群(MDS)においても、トリソミー8 やモノソミー7といった数的染色体異常が、MDS病態や予後と密接に関連しており、診断や治療法選択のための不可欠な判断基準でもある。トリソミー8は比較的予後不良であるが、8番染色体上の責任遺伝子や責任領域は、遺伝子発現変動のみの検証ではMDS細胞の不均一性もあって明白になっていなかった。こうした研究状況のなか、申請者は、人工染色体技術を用いて、ヒト8番染色体をマウスES細胞に導入し、+8キメラマウスを作製して新規MDSモデルを確立し、その造血幹細胞機能を解析した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数的染色体異常によるMDS発症機構の分子メカニズムは未だ明らかでない。本研究によって、こうしたMDSの病態基盤が解明されることで、病態に応じた治療法開発のための知見が期待できる。さらに、申請者の新規がん生体モデルによって、全く未知であった数的染色体異常によるがん発症機構の一端が理解できる。
|