研究課題/領域番号 |
19K22670
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
清野 透 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, プロジェクトリーダー (10186356)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 不死化 / 神経内分泌細胞 / 下垂体 / ホルモン産生 |
研究開始時の研究の概要 |
無限に増幅可能な機能性神経内分泌細胞を樹立すれば、安価な細胞移植療法の実現を加速させることができる。本研究では不死化遺伝子を、神経内分泌細胞のペプチドホルモン遺伝子プロモーター依存的に発現させることにより、インスリン、グルカゴン、GH、TSHなどのペプチドホルモン産生機能を維持したまま、無限増殖させることで、人工膵島、人工下垂体の作出を目指し安価で早期実現可能な再生医療技術創出のための研究基盤を確立する。本研究による技術開発はiPS細胞から誘導され純化された薬事的にも問題のない組織特異的前駆細胞の無限増幅にも応用可能であり、本研究の成果は再生医療全体を飛躍的に加速させる可能である。
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研究成果の概要 |
ホルモン産生細胞などの神経内分泌細胞は単離培養・不死化が難しく、細胞移植療法は実用化されていない。本研究では正常ヒト膵島細胞、ホルモン産生性下垂体腺腫細胞の培養法を至適化し変異CDK4, cyclin D1, TERTの3遺伝子の導入により不死化した。さらに、名大 須賀秀隆博士、佐藤好隆博士、高知大学 西山充博士の協力のもと、将来の細胞補充療法を目指し、正常ACTH産生細胞の不死化を計画した。conditionalに変異CDK4, cyclin D1を発現するiPS細胞3クローンを用いて下垂体オルガノイドの作成し、分化誘導によりACTHの分泌がDox添加時に増加するクローンが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵島や下垂体などのペプチドホルモンを産生する神経内分泌系細胞を単離培養できれば、細胞移植療法による補充治療に直結する。しかし神経内分泌細胞の単離、培養、増幅は難しく、機能性神経内分泌細胞株はほとんどない。膵島細胞や、下垂体腺腫細胞に変異CDK4, cyclin D1, TERTの3遺伝子の導入により不死化することには成功したが、ホルモン産生能が低下していた。そこで、より実用化を促進するためiPS細胞から分化したホルモン産生細胞を増幅不死化する方法を考案した。iPS細胞から分化誘導した神経内分泌細胞の増幅・不死化法を確立できれば細胞移植療法による補充治療への実用化を促進することができる。
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