研究課題/領域番号 |
19K22672
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岩崎 倫政 北海道大学, 医学研究院, 教授 (30322803)
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研究分担者 |
照川 アラー (テルカウィ アラー) 北海道大学, 医学研究院, 助教 (00723074)
古川 潤一 名古屋大学, 糖鎖生命コア研究所, 特任教授 (30374193)
宝満 健太郎 北海道大学, 医学研究院, 博士研究員 (40823331)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 免疫応答 / スフィンゴ糖脂質 / マクロファージ / 軟骨細胞 / 間葉系幹細胞 / 免疫原性 / マウス軟骨細胞 / 統合グライコーム / マウスBMSC / 糖鎖 / 継代培養 / 自家細胞移植 / 糖鎖抗原 |
研究開始時の研究の概要 |
糖鎖は細胞表面のタンパク質や脂質に結合し、細胞間の免疫応答において重要な役割を担う。申請者は、継代培養により細胞上の糖鎖構造が変化 -糖鎖抗原変化- し、これにより自家細胞移植においてもドナー(提供)とホスト(宿主)細胞間に免疫応答が生じるという仮説を立てた。本研究の目的は、骨髄間葉系幹細胞(BMSCs)および軟骨細胞を用いて糖鎖工学的アプローチにより上記仮説を証明し、より効率的な自家および同種細胞による軟骨再生医療の実現に繋げることである。
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研究実績の概要 |
軟骨再生医療において、自家細胞移植は広く認められた治療法の一つである。細胞源として軟骨細胞や骨髄間葉系幹細胞(BMSC)が主体であるが、いずれも細胞数を確保するために拡大培養が必要とされる。一方で、自家細胞であるにも関わらず、移植された細胞の長期生存は認められず、移植後比較的早い時期に消失する。これは細胞の免疫応答を変化させる要因が継代培養に存在していることを示唆している。我々は過去に細胞分化に伴う糖鎖変化について報告してきた。糖鎖は、細胞内外のタンパク質や脂質に付与され、情報伝達や環境変化に鋭敏に反応する分子である。継代培養により細胞糖鎖プロファイルが変化することで間葉系幹細胞や軟骨細胞の生理的、免疫学的特性が変化すると仮説を立て、研究を行った。その結果、試験管内でBMSCや軟骨細胞の継代を繰り返すと、免疫反応が変化することが確認され、繰り返し培養された細胞がマクロファージを含む免疫細胞と直接作用することが明らかとなった。さらに、継代に伴い細胞の糖脂質の糖鎖プロファイルも、培養によって変化することが確認された。ガングリオシドGD3からGD1aへの生合成経路の活性化が認められたため、GD3ノックアウト(GD3 KO)マウスを作出し、そこから単離された軟骨細胞とマクロファージとの免疫応答変化について評価を行った。GD3KO継代細胞とマクロファージの直接共培養モデルは、野生型マウスと比較してIL-6やMMP13の発現上昇が有意に抑制されていた。継代細胞に生じる免疫応答は、GD1aを抗原としてマクロファージによる免疫原性の高い標的として機能した可能性が示唆された。
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