研究課題/領域番号 |
19K22677
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
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研究分担者 |
河田 学 日本学術振興会, 海外特別研究員 (10803174)
森 大典 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60835354)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / ヒトES細胞 / 細胞製剤の開発 / 分化誘導条件 / 変形性関節症 / 整形外科学 / 細胞製剤 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性関節症は加齢とともに軟骨がすり減り、関節全体が変形して痛みを来す疾患ですが、薬を使っても痛みを抑えることが難しい場合も多くみられます。脂肪などから培養した幹細胞を関節に注射することで痛みが長期間抑えられることが分かってきましたが、この治療法は費用が高くなることが問題となっています。本研究は、培養細胞技術や変形性関節症のモデルマウスも駆使して、ヒト多能性幹細胞から治療効果の高い細胞を分化誘導する方法を開発することを目指します。
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研究成果の概要 |
本研究ではこれまでの研究代表者・分担者らが行った、変形性関節症の病態研究や、iPS・MSCの再生医療研究で培った技術と知見を活かし、ヒトES細胞をソースに、変形性関節症の治療に特化した細胞製剤 ”induced Drug-Cells for treating Arthritis (DCA)”の開発に挑戦した。 我々が開発した、ヒトiPS細胞から2種類の化合物を用いて軟骨前駆細胞を誘導する2C法をベースに、ヒトES細胞のDCAのプロトタイプを作成した。そして発現解析とマウスモデルへの投与実験を行い、変形性関節症モデルマウスへの投与による治療効果を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性関節症は強い痛みによって中高年のADLを著しく低下させるが、痛みの制御はしばしば困難で現在もその進行を止める術はない。最近は脂肪幹細胞の関節注射が治療の切り札として注目を集めているが、良質の細胞を安定的に供給するには困難が伴う。本研究ではiPS細胞より品質差が少ないES細胞を用いて、まずは滑膜幹細胞の分化誘導を目指し、その治療効果を検証する中でさらに治療効果の高い細胞製剤DCAの開発に挑むが、このスタイルは再生医療での革新的技術開発と平行して、関節の組織幹細胞のルーツにも迫る研究であり、困難に満ちているが成功した時の医療・医学両面での成果は計り知れない。
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