研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、まず、血液中を循環しているエクソソームから、筋骨格系組織由来のエクソソームのみを単離・抽出する技術の開発を目指す。続いて、臓器間の情報伝達因子として作用しうる非コードRNA(以下ncRNA)に着目し、筋骨格系の機能低下に伴って血液中への分泌が変動する筋骨格系由来ncRNAの同定と、同定したncRNAが他臓器の機能低下に与える影響の解明を目指す。さらに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、宇宙微小重力空間で飼育されたマウスの血中ncRNA解析も実施し、究極の非荷重状態において血液中への分泌が変化する筋骨格系由来ncRNAの同定も目指す。
本研究では、血液中を循環しているエクソソームから、筋骨格系組織由来のエクソソームを単離する技術の開発を進めた。また、臓器間の情報伝達因子として作用が注目されている非コードRNA(ncRNA)に着目し、メカニカルストレスや重力の変化に伴って血液中への分泌が変動するncRNAを同定するとともに、同定したncRNAが他臓器の機能低下に与える影響を検討した。さらに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、宇宙微小重力環境で飼育されたマウスの血液中ncRNAの網羅的発現解析を実施することを計画しており、宇宙実験に向けた一連の予備的検討を進めた。
寝たきりや加齢による筋骨格系の機能低下(骨密度低下、筋力低下)は、個体全体の機能低下を引き起こすため、社会的にも医学的にも大きな問題となっている。本研究にて同定したメカニカルストレス応答ncRNAは、個体の機能低下を予測する新規バイオマーカーとなる可能性を秘めており、また、このncRNAを標的とすることで、新たな抗加齢治療薬の開発も期待できる。筋骨格系ならびに個体の機能低下を抑制することができれば、国民の健康寿命は飛躍的に延伸し、一方で医療費・介護費の抑制が期待できる。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 3件)
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