研究課題/領域番号 |
19K22689
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
金山 博臣 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10214446)
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研究分担者 |
大豆本 圭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (10745516)
宇都 義浩 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (20304553)
上原 久典 徳島大学, 病院, 教授 (30263809)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 尿路上皮癌 / PDX / 鶏卵 / 個別化医療 / CAM / 泌尿器癌 / 薬剤耐性 / 薬剤スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
日本は高齢化社会を迎え、がん患者数はさらに増加していくことが予想される。転移・進行性のがん治療で行う薬物治療において患者ごとの個別化医療を行うために、より有用な薬剤スクリーニング方法を作ることは急務である。そこで鶏卵を用いた薬剤スクリーニング法は「コストが安いことに加えて移植した腫瘍は鶏卵の血管を利用して安定的な増殖が得られ、患者由来の環境を維持したまま培養可能である。さらに経静脈的な薬剤投与が可能である。本研究は個別化医療の画期的な方法として期待される。本研究の成果から実臨床で応用するため、鶏卵モデルの確立後、検査機器の開発やAI技術を応用したオートメション化を行うことを目指していきたい。
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研究成果の概要 |
①癌組織の鶏卵への移植法確立、②移植腫瘍の病理学的評価 ③鶏卵への抗がん剤の毒性試験 ④抗がん剤の抗腫瘍効果検討の4項目に関する実験を確立した。病理学的評価ではオリジナルの手術検体やPDX腫瘍検体のHE染色像、ヒト上皮性腫瘍マーカーのCK AE1/AE3による免疫染色像を比較した。鶏卵への移植腫瘍はオリジナル腫瘍組織の形態と非常に類似した形態を呈しており、またCK AE1/AE3が染色され、ヒト由来の癌腫瘍組織であることが確認できた。PDXマウスモデルでも薬剤感受性試験を行い、鶏卵移植モデルでの抗腫瘍効果と比較検討し、PDXマウスモデル、鶏卵移植モデルでの効果の相関を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後の高齢化社会にむけてがん医療の対策は非常に重要である。個別化医療による「適切な患者へ」、「適切な薬剤を」選択するパイプラインの開発は急務である。患者由来の個別化医療のモデルには患者由来検体を使用した免疫不全マウスを使用したPDXモデルの構築やバンク化が進んでいる。本研究で目指している鶏卵モデルによる薬剤スクリーニング法の確立は「コスト」、「時間」、「投薬量」の面で非常に有益である。我々が目指す検査体制は最終的にはAIを導入し、医師が手術または腫瘍生検後、10日で薬剤スクリーニング結果を報告され、AIが患者情報から適切な治療メニューを提案する医療を構築する予定である。
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