研究課題/領域番号 |
19K22690
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
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研究分担者 |
山本 健太 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (00636160)
岸田 綱郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00370205)
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | ダイレクト・コンヴァージョン / ダイレクト・リプログラミング / 再生医療 / 骨芽細胞 / 軟骨細胞 / 再生医学 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、ヒト線維芽細胞から骨芽細胞を直接誘導する技術(ダイレクト・リプログラミング)を確立し、さらに1種類の化合物を添加して培養するだけでヒト線維芽細胞から骨芽細胞を誘導することにも成功した。本研究ではヒト線維芽細胞に化合物を添加して培養し、軟骨細胞を誘導する技術を確立する。そのために、①線維芽細胞から軟骨細胞へのコンヴァージョンの効率を向上。②軟骨細胞の性状解析と、正常な軟骨細胞との類似性等の評価。③コンヴァージョンの分子メカニズム解析。④in vivoにおける細胞動態、軟骨再生等の機能、および造腫瘍性の評価を行う。本研究の成果は、骨軟骨疾患に対する再生医療に有用であろう。
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研究成果の概要 |
我々は、骨粗鬆症性骨折後の癒合不全や骨腫瘍摘出後の骨欠損に対する再生医療を目的とした骨芽細胞の直接誘導技術を報告した。さらに遺伝子を導入しなくても1種類の化合物を添加して培養するだけで、ヒト線維芽細胞から骨芽細胞を高い効率で誘導することにも成功した。もし骨芽細胞に加えて軟骨細胞様細胞も誘導できれば、変形性関節症などの軟骨疾患に対する再生医療に新しい選択肢を提供しうると期待できる。そこで本研究では、骨芽細胞誘導法を向上させるとともに、軟骨細胞へのケミカル・ダイレクト・コンヴァージョン法の最適化と得られた細胞のキャラクタリゼーション、コンヴァージョンのメカニズムの解析等を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化合物を添加して体細胞をコンヴァートさせるケミカル・ダイレクト・コンヴァージョンでは、導入された遺伝子や染色体に挿入されたウイルスベクター配列によって細胞が移植後に腫瘍化するという危険性がないので、遺伝子導入によって誘導する方法に比してより安全性の高い移植用の細胞を提供できる可能性がある。骨芽細胞と軟骨細胞様細胞を誘導できることによって、骨と軟骨の両方にダメージがある変形性関節症や関節リウマチの患者に、自家骨芽細胞と自家軟骨細胞を大量に作って両方の移植を行うなどの新しい治療法にも応用しうる可能性が考えられ、骨軟骨疾患の再生医療の新しい選択肢として将来的に寄与することが期待できる。
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