研究課題/領域番号 |
19K22693
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 (2020) 慶應義塾大学 (2019) |
研究代表者 |
羽鳥 恵 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (90590472)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 概日時計 / 目 / メラノプシン / 非視覚応答 / 光受容体 / CRY / 哺乳類 / 概日リズム |
研究開始時の研究の概要 |
生物は睡眠・覚醒や体温、代謝など、一日周期で様々な生体反応を示す。それらの概日リズムを制御する体内時計が概日時計である。概日時計の周期は正確に24時間ではない。そのため哺乳類の概日時計システムは、外界環境からの刺激を利用して日々の時刻のずれの補正を行っている。最も重要な時計調節因子は、光と食事である。本研究では両因子がいかに相互作用して生体の恒常性維持に寄与するかの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
概日時計は食事と光によって時刻調節される。まず食事と概日時計との関連を探り、概日時計発振の中核を担う遺伝子群のノックアウトマウスと新規低分子化合物群を用いて、褐色脂肪における時計因子の関係を見出した。次に、光が肥満に関与する可能性の検証に取り組んだ。哺乳類の網膜神経節細胞の2-3%は青色光感受性光受容体であるメラノプシンを発現している。桿体・錐体に次ぐ第三の光受容細胞として網膜において機能し、概日時計の光応答や瞳孔収縮などの視覚以外の光応答、すなわち非視覚応答を引き起こす。非視覚応答が概日時計を介して新規の生理現象に影響を与える可能性の検証に挑戦し、それを支持する新規データを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わたしたちの睡眠・覚醒やホルモン分泌など、様々な生理機能は一日を周期として変化し、日々繰り返されます。このリズムを制御しているのが体内に存在する生物時計である概日時計です。概日時計の周期は24時間ぴったりではないため、光を浴びることや食事を摂取することにより、時間のずれを毎日補正しています。今回、概日時計の発振に重要な機能を持つ時計タンパク質が脂肪細胞においても役割を持つことを明らかにしました。また、目に発現して青色光を感じる光受容タンパク質の機能解析を行いました。これらの研究を発展させることにより、生体機能の維持および健康の増進の一助となると期待されます。
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