研究課題/領域番号 |
19K22700
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30344451)
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研究分担者 |
疋田 温彦 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (60443397)
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80372390)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 共培養 / サブポピュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、同種(他人由来)造血幹細胞移植に伴う口腔合併症を低減可能な自家造血幹細胞移植を推進するため、造血幹細胞の維持に関与する間葉系幹細胞の細胞集団を同定し、造血幹細胞の増幅培養法を確立することである。マウス骨髄間葉系幹細胞の1細胞ごとの遺伝子発現を解析することで同定した複数の細胞集団を分取し、増殖させる。この細胞とマウス骨髄造血幹細胞との共存培養を行い、造血幹細胞自己複製促進能を持つ細胞集団を同定する。さらに培養法の最適化を行い、増幅した造血幹細胞の移植によりすべての種類の血球系細胞が出現することを確認する。マウスで得られた知見を基に、ヒト造血幹細胞の増幅培養法を確立する。
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研究成果の概要 |
マウス間葉系幹細胞の複数のサブポピュレーションを分取し、それぞれの幹細胞特性解析を行った。また、マウス骨髄間葉系幹細胞と造血幹細胞との共存培養条件を検討し、単独培養では増加しない血球系細胞の増加が見られる培養方法を見出した。さらに、造血幹細胞維持との関連が報告されている、c-Mpl欠損マウス由来細胞において、遺伝子欠損が幹細胞特性に与える影響について検討した。加えて、東京大学医学部附属病院口腔顎顔面外科で手術を受けた患者から廃棄される骨髄液を、患者同意を取得した上で採取し、細胞を抽出し、共存培養を行って、CD34+Lin-で示される造血幹細胞数が増加する条件を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自家造血幹細胞移植は主に末梢血造血幹細胞移植の形で行われるが、採取細胞数不足が一定の割合で発生する。また、G-CSFの連日投与による肉体的負担や、その長期安全性が未確立といった問題もある。造血幹細胞の存在確率は非常に低いため(骨髄液中では約10万分の1)、造血幹細胞を増幅培養する試みは広く行われてきた。本研究で得られた結果は、造血幹細胞の増殖培養法の確立の一助となる可能性がある。
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