研究課題/領域番号 |
19K22701
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小野 卓史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30221857)
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研究分担者 |
中田 隆夫 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50218004)
細道 純 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (00420258)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 光遺伝学 / 光遺伝学ツール(光応答タンパク質) / 破骨細胞 / 骨吸収 / Opto-RANK / 骨リモデリング / 光スイッチ / 間葉系幹細胞 / カルシウムシグナル / 骨芽細胞 / 骨再生 / 歯科矯正学 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨芽細胞の分化プロセスにおける、細胞内カルシウム(Ca)シグナルの変化が知られている。これまでに、青色光照射によって細胞膜Caチャネルを人為的に開閉操作できる光スイッチタンパク質を開発し、標的細胞のCaシグナルを非侵襲的かつ即時に制御できる技術を報告してきた。しかしながら、Caチャネルを標的にして、幹細胞機能を人為的に制御する研究は、現在まで報告されていない。そこで本研究は、低侵襲・迅速・確実な骨再生療法の創出を目的に、培養実験および動物実験を通して、光遺伝学ツールによる間葉系幹細胞のCaシグナルの制御と骨分化を検証し、新たな骨再生技術の基盤的研究を行う。
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研究成果の概要 |
近年、タンパク質工学技術の進展により様々な光遺伝学ツール(光応答タンパク質)が人工的に作られるようになり、光による細胞内シグナルの操作、遺伝子発現や遺伝子組換えの誘導などが可能になってきた。しかしながら、一つの光遺伝学ツールのみで細胞を分化させて特定の機能を持つ成熟細胞を作り出すような研究は、これまでほとんど行われていない状況であった。そこで、本研究は、光を用いて成熟破骨細胞を分化誘導する新たなツールOpto RANK を開発し、光照射を制御することで特定の場所で破骨細胞を生み出すことに成功し、その結果、局所的な骨吸収が可能となることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は光を用いて細胞を分化誘導し、機能的な細胞を生み出すという光遺伝学の新たな応用方法を示し、自由に光照射をコントロールできるメリットを生かして、細胞分化における細胞内のシグナル伝達の時空間的な詳細な解析が可能になる。また、光照射をコントロールして骨吸収を操ることができることから、骨疾患や歯科矯正の新たな治療方法の開発につながる可能性が期待される。さらに、今後、本研究の手法を転用して、新たな光遺伝学ツールを作成することで、光遺伝学研究の発展につながることも期待される。
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