研究課題/領域番号 |
19K22703
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森山 啓司 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20262206)
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研究分担者 |
小川 卓也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50401360)
東堀 紀尚 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (50585221)
小林 起穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20596233)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 口蓋裂 / 口蓋発生 / エピジェネティクス / リラキシン / 瘢痕組織 / 標的指向型リポソーム / 顎顔面 |
研究開始時の研究の概要 |
口蓋形成術後に生じる瘢痕組織は、口蓋裂患者の顎顔面口腔領域の形態と機能に大きな影響を与える。近年リラキシン(RLN)は強力な抗線維化作用を持つことが報告されている。本研究では、口蓋瘢痕形成モデルラットに生体親和性標的指向型リポソーム(lipo)をDDSとしてRLN2を作用させ、瘢痕形成に対する作用を組織学的に検討し、瘢痕形成モデルラットにおける上顎骨の成長発育に与えるRLN2-lipoの作用を三次元形態学的に検索する。
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研究成果の概要 |
口蓋形成術後に生じる瘢痕組織は生涯を通じて口蓋裂患者の顎顔面口腔領域の形態と機能に大きな影響を与える。現在口蓋瘢痕組織の根本的治療法はなく、克服すべき課題となっている。口蓋発生におけるヒストンメチル化酵素SETDB1の役割について検討した。神経堤細胞特異的Setdb1欠失マウスを作製し、胎仔マウス口蓋における表現型解析、細胞増殖能について検討したところ、Setdb1は口蓋の発生過程において細胞増直能およびPax9、Wnt5a、Fgf10の発現に影響を与えている可能性を見いだした。上皮特異的にSetdb1を欠失させたマウスでは、口蓋上皮の異常のみならず歯の発生過程にも深く関与する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織の瘢痕化は損傷を受けた後の創傷治癒過程で生じ、創部の閉鎖に寄与する。炎症性細胞の過剰な遊走によりTGF-βの活性化が生じ、線維芽細胞・筋線維芽細胞の増殖や活性化の結果コラーゲンなどの細胞外基質が過剰に産生されることが瘢痕組織形成の主なメカニズムとされている。得られた成果は、口蓋発生における上皮組織の増殖やメカニズムの一端を明らかとし、歯科領域にとどまらず、皮膚の瘢痕組織や臓器線維症の研究への波及効果が予想される。
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