研究課題/領域番号 |
19K22706
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前川 知樹 新潟大学, 医歯学系, 研究教授 (50625168)
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研究分担者 |
奥田 修二郎 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00512310)
土門 久哲 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00594350)
寺尾 豊 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50397717)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 好中球サブセット / 抗炎症性サイトカイン / 炎症性サイトカイン / 好中球 / 歯周炎マウスモデル / 実験的歯周炎 / 骨吸収 / 骨免疫 / 白血球 / 抗炎症 / 免疫 / 歯周炎 / 炎症 / 歯周病治療学 / 貪食好中球 / 抗炎症好中球 / チャンバーモデル |
研究開始時の研究の概要 |
歯周炎モデルマウスの経時的な歯周組織の解析において,好中球は歯周炎誘導期と炎症寛解期に2層性の誘導が認められる.近年,炎症寛解期に浸潤する好中球が抗炎症性サイトカインを産生することを明らかにした.そこで,炎症初期に誘導される好中球と後期に誘導される好中球では,機能的な違いがあると推察し,これまで1種とされてきた好中球に,炎症の進展に関与する“貪食”好中球および炎症の寛解に関与する“抗炎症”好中球の2つのサブセットが存在する可能性を考えた.貪食好中球と抗炎症好中球の同定により,好中球に起因する炎症機構の全容解明に繋がるとともに.好中球サブセット制御による炎症性疾患治療法の開発が可能となる.
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研究成果の概要 |
実験的歯周炎マウスモデルの経時的な解析において,歯周病原細菌の感染初期は,好中球優位であり,主な防御機構を司っていた.7日目になると炎症性サイトカイン減少とともに,T細胞とB細胞の組織浸潤が認められ,抗炎症作用が確認された.しかしながら,7日後の好中球浸潤を抑制すると,重度な骨吸収とIL-10濃度が減少していた.そこで炎症寛解期に浸潤する好中球を単離し,機能解析したところ,歯周炎期の好中球と異なり,オプソニン化した細菌に対する反応性が減弱し,抗炎症性サイトカインを産生することが示された.これまで好中球とされていた分画に,貪食好中球と,抗炎症好中球の2つのサブセットが存在する可能性がある.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,T細胞やB細胞に当てはまらない自然免疫細胞である自然リンパ球が同定された.さらに,マクロファージにおいても組織修復作用をもつM1およびM2マクロファージサブセットが同定された.貪食および抗炎症好中球が存在することが明らかになれば,これまでの古典的な好中球の学問体系を再興することになり,生体の初期防御から後期の修復期まで関与する好中球を中心とした生体防御・修復システムの構築が可能になる.抗炎症好中球の分化を制御し,自在に誘導することが可能になれば,好中球による過度な炎症性疾患に対し,抗炎症好中球の分化誘導または貪食好中球から抗炎症好中球への自在な転換による治療法が可能になる.
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