研究課題/領域番号 |
19K22722
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 徹 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50546471)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 常在微生物叢 / rRNA / ロングリードシーケンサー / rrnaオペロン / 口腔常在微生物叢 / 16S rRNA / 口腔 / 口腔マイクロバイオーム / 細菌群集解析 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代シーケンサーの登場により網羅的細菌群集解析法の多検体への応用が可能になり、健康と関連する口腔マイクロバイオームの特徴が徐々に明らかになってきている。一方で従来の手法では近縁種の多くは識別できておらず、健康維持に決定的な役割を果たす菌種やその組み合わせが見落とされている可能性がある。本研究ではロングリードシーケンサーを用いて日本人の口腔常在細菌を網羅したrrnaオペロン領域塩基配列データベースを構築し、高度な菌種識別が可能な新たな口腔マイクロバイオーム解析系を確立する。さらに過去に採取した口腔検体の再解析により口腔の健康に寄与する細菌種ないし菌種群を見出し本解析系の有用性を示す。
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研究成果の概要 |
本研究では第三世代ロングリードシーケンサーを用いて細菌rrnaオペロン領域全体を解読する簡便ながら高度な菌種識別が可能な新たな口腔微生物群集解析系の確立を目指した。細菌rrnaオペロン領域の網羅的増幅に適したプライマー配列を選択したのち、既知の細菌種のゲノムDNAおよび口腔細菌群集由来のDNA検体を用いて本領域の増幅が可能なことを確認した。さらに実際にロングリードシーケンサーを用いて細菌群集検体の解析を行い本領域の高い塩基配列多様性を確認した。これらの結果からロングリードシーケンサーとrrnaオペロン領域を利用した本解析系が高精度かつ高解像度な細菌群集解析法として有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により第三世代ロングリードシーケンサーを用いてrrnaオペロン全体を解析する新たな細菌群集解析系の有用性が明らかとなった。本解析系の使用により細菌群集を構成する菌種の高精度な識別はもちろん、ある部位から別の部位、あるいは別の個体への細菌の移行などを正確かつ簡便に追跡することも可能になる。本解析系は口腔常在微生物叢研究においてこれまでの手法では見えてこなかった発見をもたらし新たな切り口をもたらすことが期待できる。
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