研究課題/領域番号 |
19K22732
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寳澤 篤 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (00432302)
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研究分担者 |
長谷川 兼一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (50293494)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 疫学 / 住環境 / 健康指標 / 疫学研究 / コホート調査 / 疫学調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、建築環境の分野で開発されたCASBEE健康チェックリストを活用して住環境の評価を行い、東北メディカル・メガバンク計画の地域住民コホート(宮城県在住者50,000人)の調査に組み込むことで住環境と健康に関する分析を行う。住環境が健康に大きく影響を与えるという結果が予測されるが、本研究を通じて、エビデンスに基づく人々の健康を守る住環境づくりを提言するという公衆衛生学上のパラダイムシフトにつなげることが挑戦的である。
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研究成果の概要 |
住環境は人間が最も長く曝露を受ける環境であり、その環境による人間の健康が大きく影響を受けている可能性がある。しかしながらこれまで の疫学研究では、個人の生活習慣や遺伝要因には注意が向けられているが、住環境について十分な調査がなされてきているとはいいがたい。本研究では、建築環境の分野で開発されたCASBEE健康チェックリストを活用し、住環境の評価を東北メディカル・メガバンク(TMM)計画の地域住民コホートの調査に組み込むことで住環境と健康に関する分析を行った。その結果、主観的な住環境の評価項目すべてが心理的苦痛の尺度であるK6高値と統計学的に有意に関連していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
簡便な調査票を用いて大規模に住環境に関する質問を行い、さらにそれが心理的苦痛と関連することを明らかとした。これまで食事などの生活習慣を変容することで健康状況を変えることは注目されていたが、住環境を整えることで健康を改善させる可能性については十分に検討されていなかった。公衆衛生上の課題として「健康に良い住居の提供」が掲げられることになったという点で社会的に大きな意義を与えうる研究になったと考える。
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