研究課題/領域番号 |
19K22736
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 関西国際大学 (2023) 東北大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
吉沢 豊予子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (80281252)
|
研究分担者 |
武石 陽子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00586505)
中村 康香 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10332941)
木村 芳孝 東北大学, 医学系研究科, 学術研究員 (40261622)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 生涯発達看護学 / 分娩予測ツール / 分娩予測 / 経会陰超音波 / AIアルゴリズム / 周産期ビックデータ / カルマンフィルタ |
研究開始時の研究の概要 |
少子高齢社会の中で晩婚化晩産化が進み、従来の出産とは様相が異なる。現在、ビックデータやAIと人間が調和した社会Society5.0における未来型医療が模索されている。したがって本研究の目的は、Society5.0において、母児の健康と安全安心な医療の提供のために医療者のデータに基づく経験則だけでなく、周産期のビックデータとカルマンフィルタ、隠れマルコフ過程から時系列に基づく流動的データからの予測をもたらすAIアルゴリズムを利用し、妊娠経過の予測、そして正常から逸脱しないお産経過を予測するという試みを周産期AIアルゴリズムの予測ツールを開発し、助産ケアイノベーションを起こすことである。
|
研究実績の概要 |
分娩予測のアルゴリズムを作成するにあたって、2020年度は経会陰超音波を使って分娩を評価できるのかをシステマティックレビューの方法に則り検討をした。その中で、AoP,HDPともに分娩第2期に評価しているものが多かったことを明らかにした。その後、実践において、既に経会陰超音波を使って、分娩の進行状況を見極めることが行われるようになってきており、分娩予測の一つの方法が確立しようとしている。しかし、研究者は、経会陰超音波だけでなく、AIによる分娩予測をあきらめきれず、AI分娩予測アルゴリズムの作成にあたって模索を続けてきた。2022年度改めてシステマティックレビューを試みたが、これと思われる予測変数を見つけることはできなかった。同時期の2022年に、AIを用いた分娩予測に関する論文が出始めているが、予測できるのは出産時のリスクであり、一番の目的であった予測時間ではなかった。そこで、今後予測時間を探る方法をもう一度突き詰めていく必要がある。今回の研究の問題点として、深層学習に入れるべき分娩関連データを当初所属の病院のカルテデータから移行を考えていた、それがテキストデータであったり、数字データの両方であった。しかし、現在において、一気にこれらのデータを移行することはテクニカル的にもまだ実現不可能あることが分かり、さらに、それができない場合、かなりのマンパワーが必要であり、加えて倫理的問題もあることから今後、どのようなデータベースを使用するのがいいのかの検討をすることにした。しかし、2023年度は、研究者の異動があり、直接的に前所属であった病院からのデータ取得は難しくなっていることから、もう一度、文献レビューを行い、AIによる分娩予測の可能性とその問題点を明らかにする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は研究者の異動があり、研究環境を整えるまでに時間を要した。前任校の病院からのデータ収集は、相談に乗ってもらっていた教員の異動もあり、データ収集は、絶望的になっている。AIと分娩予測による文献検討をもう一度行い、その問題点を明らかにすることにシフトしようと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
この研究はかなり斬新な取り組みであった。理論上はうまくいくのではないかと考えていた。しかし、どのような内容のデータを入れればいいのか、検討をしていたが、数字とテキストの両方を入れるということがなかなか難しかった。研究者の異動によりデータ収集先が前任校とはいかず、これまでの方法では研究が遂行できないのではないかと考えている。そこで、もう一度文献検討を行い、これまでAIと分娩予測との関係、問題を明確にし、今後どのようにすることで、この研究を明確にすることができかを今一度検討する。
|