研究課題/領域番号 |
19K22753
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田嶋 敦 金沢大学, 医学系, 教授 (10396864)
|
研究分担者 |
觀音 隆幸 金沢大学, 医学系, 特任助教 (50525409)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 遺伝的リスクスコア / 発症ハイリスク群 / 生活習慣病 / 発症抑制因子 / 2型糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
「遺伝的には疾患発症ハイリスク群に属するにもかかわらず発病しない人たちには、発症を抑制する共通・個別の因子が存在する」という仮説を設定し、地域住民ゲノムコホートを対象として、この仮説の検証に取り組む。2型糖尿病をモデル疾患とし、個々人の疾患発症リスクをゲノムワイド多遺伝子リスクスコア (genome-wide polygenic risk score: GPS)により評価する。GPSに基づく発症ハイリスク群内の未発症者集団が有する発症抑制因子について、遺伝、環境および遺伝-環境相互作用の観点から網羅に分析し、発症の抑制や発症率の低減に関わる因子群を同定し、仮説を立証する。
|
研究成果の概要 |
複数の生活習慣病を対象とし、地域住民コホート参加者それぞれの各種疾患の発症にかかる遺伝的リスク(ゲノムワイド多遺伝子リスクスコアGPS)を推定し、各種疾患における疾患発症ハイリスク群を特定した。加えて、ベースライン調査結果(生活習慣、既往症等)や診療情報(合併症、投薬履歴等)、遺伝子型情報などに基づく発症-未発症群間の比較解析を行い、疾患発症にかかる統計学的に有意な因子を見出し、疾患未発症者に共通する発症抑制因子候補(遺伝・環境因子)を特定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究開始当初は、疫学領域におけるゲノムワイド多遺伝子リスクスコアGPSの利活用は、世界的にも端緒についたばかりであった。とりわけ、GPSに基づく疾患ハイリスク群に焦点を当て、生活習慣病の発症抑制因子(遺伝・環境)を網羅的に探索することを目指すという研究課題は探索性が強く、また、芽生え期のものであった。本研究により同定された発症抑制因子は、個別化予防・医療といった新たな医療の実現に向けた根拠を与え、疾患の病態生理学的理解の深化に寄与することが期待できる。
|