研究課題
挑戦的研究(萌芽)
MD-TESEによる精子回収予測システムを構築するため、1)全エクソームシーケンスから抽出された変異遺伝子から、精子回収予測システムを構築、2)全エクソームシーケンスデータを用いたデータマイニングにより精子回収予測モデル式の構築を行う。次世代シーケンス解析データを精子が回収できた症例と回収できなかった症例でデータベース化を行い、サポートベクターマシーンや機械学習の手法を用いてモデル化の検討を行うことで、最適なモデル式を構築する。
本研究ではmicro-TESEによる精子回収予測システムを構築することを目的とした。全エクソームシーケンス解析により得た変異のうち、健常者には無くタンパク質の機能に影響を与えるアレル頻度1%以下の変異を対象に検討を行ったが、応用が期待される精子回収予測モデルの構築には至らなかった。しかし、新規の精子回収予測因子を示唆する遺伝子変異を見出した。一方、ゲノムワイド関連解析から得た上位の変異について検討した結果、精巣特異的に発現している遺伝子上の3変異用いた場合に正解率が最高値を示した。今後、例数を増やして検討することで、より信頼性の高い精子回収予測システムの構築が期待される。
ゲノム情報を用いた機械学習はmicro-TESEによる精子回収予測システムの開発に期待できることを示した。少子化対策が焦眉の課題となる現代社会において、妊娠を望んでいる夫婦の6組に1組は不妊で悩んでいる。本研究により構築したmicro-TESEによる精子回収予測システムが応用されれば、精子回収の見込みの無いmicro-TESEの回避につながり、患者の精神的、身体的、経済的負担の軽減が期待される。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
Journal of Human Genetics
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https://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/inf/