研究課題/領域番号 |
19K22763
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
菅沼 成文 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 教授 (50313747)
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研究分担者 |
吉田 真一 高知工科大学, 情報学群, 教授 (30334519)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | じん肺 / 胸部画像診断 / 機械学習 / 職業性肺疾患 / 胸部X線画像 / 深層学習 / 画像診断 / 人工知能 / コンピュータ診断支援 / 自動診断 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が2005年に開発した職業性呼吸器疾患のための高分解能CT分類(ICOERD)は、びまん性肺疾患をこれまでの胸部エックス線ではない精密な画像で診断する方法として、世界的に注目されている。本研究では、職業性呼吸器疾患の専門家と人工知能研究の専門家が手を組み、機動性の高い医療ICTベンチャー企業も絡みながら、人工知能を用いた自動診断支援を実現する。挑戦的研究としての意義は、人工知能をディープラーニングとエキスパートシステムの二種類のアプローチを駆使して、専門家の読影結果と大差ない判定を可能にする新しい画像診断法を拓くことにある。
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研究成果の概要 |
アメリカ国立衛生研究所(NIH)が公開する胸部単純エックス線画像112,120枚をデータセットとして、複数の学習済みモデルを用いて、ファインチューニングにより学習を行い、14種類の疾患を診断した。孤立性病変においては有用な結果が得られることが確認できた。さらに、じん肺画像を用いての機械学習の方法を工夫することにより、びまん性の粒状影を判定できるアルゴリズムが出来上がってきた。また、胸膜プラークについての検討をさらに進めている。その詳細については、現在、大学院生の修士論文として準備中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
じん肺は、職業性の鉱物性粉じん曝露によって生じるびまん性肺疾患であり、古くから知られている一方で、世界的に産業医学上の重要な課題であり続けている。この重症度分類には、胸部単純エックス線が公的な診断基準として用いられてきており、国際労働機関による国際じん肺エックス線分類が長年用いられている。日米を含めた世界各国で、胸部エックス線を用いてのスクリーニングが法律で義務づけられていても、これを正しく実施しうる医師が十分にいない。このような問題を、コンピュータ診断支援ソフトを開発し解決することが、本研究の意義である。
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