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「親の恐怖記憶の子への遺伝メカニズム解明」による虐待連鎖の阻止

研究課題

研究課題/領域番号 19K22766
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
研究機関宮崎大学

研究代表者

蔦島 譲治  宮崎大学, 医学部, 研究員 (20771257)

研究分担者 高宮 考悟  宮崎大学, 医学部, 教授 (40283767)
内田 琢  宮崎大学, 医学部, 助教 (60464137)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード恐怖記憶 / 遺伝 / 児童虐待 / 幼児虐待 / 記憶の遺伝
研究開始時の研究の概要

「児童虐待」は重大な社会問題となっている。この研究では、親の「恐怖記憶」が子供に遺伝し、子供の行動に影響を与えるかを検証する。本研究による成果は、「虐待を受けた親」と「児童虐待」との関連を動物行動実験により、「恐怖記憶の遺伝」という生物学的根拠とそのメカニズム解明により、虐待の連鎖を阻止することにある。申請者の予備実験では、音と電気刺激による恐怖条件付けした親マウスを交配させ、誕生した仔マウスに音を聞かせると恐怖反応(freezing)を示した。すなわち、親の「恐怖記憶」が仔に遺伝したことを示唆する結果を得た。さらに用いたマウスを使用し、「恐怖記憶の遺伝」を分子レベルで解析したい。

研究成果の概要

遺伝とは親から子へ形質が連綿と受け継がれていく現象であり、生物の基本的な性質の一つである。驚くことに、これまでの予備実験では音と電気刺激により恐怖条件づけした親マウスを交配させ、誕生した仔マウスに音を聞かせると恐怖反応 (freezing) を示した。すなわち親の「恐怖記憶」が仔に遺伝したことを示唆する結果を得た。本研究では両親が音-電気刺激を受けた仔はFreezingを起こし、さらにFreezingと仔の性別に有意な関係性があることが確認された。これらから親マウスに恐怖記憶が植え付けられ、その仔にその記憶が伝達されることが示唆された。特にメスの仔マウスに有意に恐怖記憶が現れた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は親世代に学習した記憶、特に恐怖記憶がどのような機構を介し子の世代に受け継がれるかを、マウスを使用した実験を通して明らかにすることを目的とする。さらに、そのメカニズムを解明することで新しい遺伝の形式を分子レベルで証明する。本研究は最も遺伝しやすいと考えられる恐怖記憶を特に選び研究する。
子に伝わる恐怖記憶は必ずしも良いものとは限らず、トラウマや心的外傷後ストレス障害など マイナスとなるような記憶は排除されることが望まれる。本研究により恐怖記憶の遺伝メカニズムが解明されることで、不必要な遺伝などを取り除いたりすることが可能になるかもしれない。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2023-01-30  

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