研究課題/領域番号 |
19K22785
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡医療短期大学 |
研究代表者 |
中園 栄里 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 講師 (10343732)
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研究分担者 |
末松 美保子 福岡医療短期大学, 保健福祉学科, 特任教授 (00413641)
力丸 哲也 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (10299589)
貴島 聡子 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 講師 (10442419)
大倉 義文 福岡大学, 医学部, 教授 (80352293)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 骨強度 / ビタミンB群 / 食品群別摂取量 / 口腔機能 / 栄養調査 / ビタミンB群 / 骨粗鬆症予防 / 高齢者 / 食事 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の中でも要支援・要介護高齢者は、咀嚼能力低下により低栄養や活動低下を合併し、骨質を低下させる高ホモシステイン血症は更なる骨粗鬆症骨折の増悪因子となっている。そのため本研究は要支援・要介護高齢者の骨質低下を制御するビタミンB群の摂取状況や血中濃度、咀嚼能力と血清ホモシステイン濃度及び骨強度規定因子との関連を明らかにし、骨質低下を抑制するビタミンB群摂取目標量の有効性の検証を行う。本研究の結果から、骨質の定量的評価による新しい骨粗鬆症の指標や咀嚼能力も考慮した在宅での食生活指導による骨粗鬆症性骨折予防へ繋げる。
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研究実績の概要 |
高齢者の骨粗鬆症性骨折のリスクとなる骨質低下を制御するビタミンB群の摂取状況と口腔機能、音響的骨評価値(OSI)との関連を65歳以上の30名(男性10名、女性20名)で評価した。2018年から2019年のOSI値の変化率(%)を算出し、OSI変化率-2.0%以上を骨強度減少群(n=11:男性5名、女性6名)、-2.0%未満を骨強度維持群(n=19:男性5名、女性14名)とした。 各群の評価項目の男女間の差はなかった。骨強度に関連する年齢、BMI、カルシウム、ビタミンD、Kに差はなかった。高齢者の骨質低下を制御するビタミンB群(ビタミンB6、B12、葉酸)の摂取状況は、骨強度維持と関連が認められなかった。しかし骨強度減少群は野菜類摂取量が骨強度維持群よりも少ないことが分かった。ビタミンB群の供給源である野菜類のうち、人参、カボチャなどの緑黄色野菜よりもキャベツや大根などの淡色野菜を多く摂取していることが明らかになった。さらに、骨強度減少群は玉ねぎと大根の摂取量が多かった。重回帰分析より、淡色野菜を多く摂取していることは、OSI低下となる有意な要因であることが分かった。 骨質低下を制御すると考えられる葉酸は、野菜類に多く含まれるが、淡色野菜より緑黄色野菜の方が含有量多い。この結果は、骨強度減少群が骨強度維持よりも淡色野菜を多く摂取ることで、骨強度には負の影響を与えていることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、地域在住高齢者を対象とし、毎年度の追跡調査を実施する予定であった。しかし、少人数での小規模測定を予定していたが、新型コロナウイルス感染状況拡大と長期化から実施を見送ることになった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、新型コロナウイルス感染症が5類に変更されるため、測定会を実施する予定である。また、対象者の人数を増やすために、高齢者施設、地域の老人会に測定会のお知らせのチラシを配布する予定である。
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