研究課題/領域番号 |
19K22796
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 (2021) 筑波大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
前田 清司 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (30282346)
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研究分担者 |
樽味 孝 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (40825858)
田中 喜代次 筑波大学, 体育系, 名誉教授 (50163514)
山縣 邦弘 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90312850)
小崎 恵生 筑波大学, 体育系, 助教 (10900293)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 高強度運動 / フルマラソン / スポーツ腎臓 / 腎微小循環動態 / 尿中L型脂肪酸結合蛋白 / 尿中アルブミン / 虚血耐性 / 尿細管障害マーカー / 核磁気共鳴画像法 |
研究開始時の研究の概要 |
継続的な高強度の持久性運動トレーニングは、身体(臓器)に様々な構造的・機能的な適応を引き起こす(スポーツ心臓など)。しかし、日頃から高強度の持久性運動トレーニングを実施している持久性アスリートの腎臓について詳しく調べた研究はこれまでに存在せず、高強度持久性運動トレーニングが腎臓にとって“善”か“悪”かは不明である。そこで本研究では、高強度持久性運動トレーニングに伴う腎臓の生理的適応を核磁気共鳴画像法(MRI: magnetic resonance imaging)を用いて探索することを目的とし、「スポーツ腎臓」という新しい概念を提唱することを目指す。
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研究成果の概要 |
高強度の運動が腎臓に及ぼす影響に関する科学的エビデンスは十分に蓄積されていない。そこで本研究では、高強度の運動が腎臓に及ぼす詳細な影響を明らかにするための実験的研究を実施した。その結果、腎微小循環動態を反映するバイオマーカーである尿中L型脂肪酸結合蛋白値が高強度運動(漸増最大負荷運動やフルマラソン)後に顕著に増加する(腎微小循環動態が悪化する)ことが明らかになった。しかし、これらの運動が腎臓に及ぼす影響には大きな個人差があった。今後の研究において、この個人差(腎臓の生理的適応)を規定する要因を明らかにする必要があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、漸増最大負荷運動やフルマラソンが腎臓に及ぼす詳細な影響とその機序の一部を明らかにした。この研究成果をきっかけに将来的に「スポーツ腎臓」の概念が確立されれば、その学術的意義は非常に大きく、運動生理学の教科書に新たな一章を書き加えられる可能性を含んでいる。さらに、本研究で得られた一連の研究成果は、慢性腎臓病の重症化予防に対して運動が果たす役割を明らかにする上で重要な知見となる可能性が考えられる。
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