研究課題/領域番号 |
19K22799
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2019, 2022) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
安 ち 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (70747873)
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研究分担者 |
淺間 一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50184156)
宮井 一郎 社会医療法人大道会(神経リハビリテーション研究部), 神経リハビリテーション研究部, 部長 (60510477)
服部 憲明 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70513141)
下田 真吾 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, ユニットリーダー (20415186)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 片麻痺 / 起立動作 / 診断システム / 手すり / 運動機能障害 / 機械学習 / 片麻痺患者 / リハビリテーション / 立ち上がり動作 / 筋シナジー / 福祉用具 / IoT |
研究開始時の研究の概要 |
起立動作は日常動作の起点となる重要な動作であり,ヒトは筋シナジーを制御して,運動を達成する.片麻痺になると筋シナジーが阻害され運動障害が残るが,リハビリを経て,筋シナジーを調整できるようになり,運動が改善する.このように,筋シナジーの変化は患者の回復過程を評価する上で重要であるが,従来手法では,筋シナジーの抽出には患者の身体にセンサを貼って筋活動を計測する必要があり,1名の計測に多大な手間を要していた.それに対して,本研究は筋電位計を用いず,動作中の筋シナジーを1分以内という短時間で計測し,多くの患者の運動機能の評価を可能にする新しい計測手法を確立する挑戦的な研究である.
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研究成果の概要 |
脳損傷後に片麻痺になると運動機能が障害される。自分自身の運動機能の回復過程を理解することはリハビリテーションを行う上でのリハビリテーション維持のために重要である。本研究では運動機能が障害されると手すりなどの福祉用具によって低下した機能を代償することで運動を実現することに着目し、手すりにかかる力からその使用者の運動機能を推定するシステムを構築した。本研究では30名以上の片麻痺患者に実験に参加いただき、複数回の計測実験を行った。そして手すりにかかる力の特徴量のみを用いることで、運動機能の度合いを80%以上の正解率で推定できることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳損傷後のリハビリテーションにおいて自分自身の回復過程を知り、モチベーションを保つことは重要である。しかし実際の臨床現場においては、医師や理学療法士による運動機能の評価が行われたり、高価で装着が大変なセンサ類などを用いた運動機能の評価が行われており、自分の運動機能を知る機会が限られている。それに対して、本研究では使用者にはセンサを貼り付ける必要がなく、手すりを把持して起立動作を数回行うことで運動機能の推定を行うシステムを構築した。これによって運動の評価にかかる時間の圧倒的な短縮を実現することができた。
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