研究課題/領域番号 |
19K22800
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
狩野 豊 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90293133)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 骨格筋 / 筋細胞 / 細胞内温度 / カルシウムイオン / 筋収縮 / 筋小胞体 |
研究開始時の研究の概要 |
恒温動物のシステムは厳密にコントロールされた温度下において成立する.わずか1度の温度変動も生体においては大きな影響をもたらす.そのため生体内の温度をできるだけ精密に,素早く評価できる測定モデルの開発が望まれている.本研究は,生きたままの筋細胞の温度変化をリアルタイムに測定する方法の開発を,温度感受性蛍光プローブならびにフォトサーマル(光熱変換)イメージングという2つの異なるモデルからアプローチする.
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研究成果の概要 |
細胞内の温度分布や変化を詳細に解析することは,細胞が示すさまざまな機能を解明することに結びつく.本研究は生きた動物の骨格筋を摘出することなく,生体内環境下で温度分布を画像化する技術の確立を目的として実施された.ラット骨格筋細胞に温度感受性蛍光プローブを導入し,骨格筋の収縮-弛緩による温度動態を明らかにした.骨格筋内へのカルシウムインジェクションによって,収縮弛緩サイクルを観察するモデルを構築し,温度変化をリアルタイムで観察した.この実験モデルによって,細胞質内のカルシウムイオン調節機構を担う細胞小器官である筋小胞体が,収縮弛緩サイクルの筋温変化に重要な役割を持つことが明らかにされた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋細胞内の温度分布がin vivo環境下において画像化できる技術の確立は,わずかな温度変動でも影響される筋代謝,DNAやタンパク質構造の変化との関係性を追求できるモデルを提唱する.そのため,本研究による in vivo温度イメージングモデルの確立は,生理学分野の基礎研究や理学療法への応用などの点で,学術的,臨床的にも利用価値の高いことが予想される.
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