研究課題/領域番号 |
19K22826
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
小林 聡 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (50292214)
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研究分担者 |
和久 剛 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (40613584)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | タンパク質分解 / プロテアソーム / 転写因子 / 遺伝子発現 / タンパク質恒常性 / 連動的制御機構 / アンチエイジング / 連動的遺伝子発現 / 染色体ダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
老化の原因として、タンパク質分解酵素プロテアソームの機能低下があげられる。これにより変性タンパク質が細胞に蓄積し老化が進行する。したがってプロテアソームを誘導できれば老化予防できるはずである(アンチエイジング)。ところがプロテアソーム遺伝子の発現機構についてはまだ解明できていない。その原因は、プロテアソームが33種類ものタンパク質からなる超巨大複合体だからである。そこで本研究では,この33遺伝子を同時に発現させる分子メカニズムを解明する。この理解は,プロテアソームを活性化による新たなアンチエイジング法の創出つながることが期待される。
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研究成果の概要 |
アンチエイジングをもたらす細胞の恒常性維持機構として、タンパク質分解酵素プロテアソームと転写因子NRF1が形成するタンパク質恒常性維持機構について解析し以下の成果を得た。(1)NRF1はプロテアソームだけではなくオートファジー関連因子p62、TBK1、GABARAPL1も発現制御することを発見した。詳細な作用メカニズムは解析中であるが、NRF1はオートファジーによるタンパク質恒常性も制御する可能性を見出した。(2)がん細胞におけるプロテアソーム発現制御は、NRF1からNRF1関連因子NRF3へシフトすることを明らかにした。この知見はNRF3による新たなタンパク質恒常性機構の存在を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老化の要因は様々あるが、その1つに細胞内のタンパク質恒常性の破綻があげられる。したがってプロテアソームをはじめとするタンパク質恒常性維持メカニズムを解明し、その鍵となる分子を活性化する方法が開発できれば、エビデンスベースの新たなアンチエイジング戦略が可能になる。そのような観点からも、本研究の成果は、NRF1ないしNRF3による新たなタンパク質恒常性維持機構の発見という分子ないしメカニズムであるため、老化メカニズムの理解とその予防法の開発に対して重要な知見を与えると考える。
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