研究課題/領域番号 |
19K22845
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
吉廣 卓哉 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (80362862)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | CSMA/CA / IEEE802.11 / MACプロトコル / 受信電波強度 / 多重化 / RSSI / 全二重無線通信 / 隠れ・晒し端末問題 / Ack/CTS多重化 |
研究開始時の研究の概要 |
従来のCSMAを全二重通信と新規提案するAck多重化技術を用いて拡張し、数十年にわたって未解決である隠れ・晒し端末問題を本質的に解決するMACプロトコルを開発する。Ackフレームの信号を復号できない場合でも、受信端末で観測する受信信号強度を用いてAck検出を実現するAck多重化技術を開発し、全二重通信と組み合わせることにより、本分野での長年の懸案であった隠れ・晒し端末問題による通信効率の低下を本質的に解決する通信プロトコルの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、広く普及しているIEEE802.11等の無線通信技術に採用されている媒体アクセス制御(MAC)手法であるCSMA/CAを、全二重無線通信技術と新開発のAck多重技術を組み合わせて拡張することで、無線通信黎明期より課題となってきた隠れ端末・晒し端末問題の影響を大幅に低減し、低遅延・高スループット通信を実現する手法を提案した。ソフトウェア無線機を用いた実機実験によりAckやCTSを変調せずに受信強度のみを用いて高精度に検知できることを示した。その上で、実機実験により求められた検知しきい値を用いたシミュレーション評価により、提案MACプロトコルが高い性能を持つことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、世界で広く用いられているIEEE802.11において通信効率を著しく低下させている隠れ・晒し端末問題の悪影響を大幅に低減し、これまで以上に通信速度が求められる将来の通信方式を実現するための選択肢の一つとして、新たな技術を開発した。技術的にも新たな方法論として価値があり、波及効果が期待されるため社会的意義がある。本研究において提案した、全二重通信を応用したAckやCTSの多重受信技術の新規性は高く、本技術によってIEEE802.11を大幅に性能向上できる可能性が示された。
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