研究課題/領域番号 |
19K22850
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
松井 一 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80329854)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 準巡回符号 / 自己双対符号 / 自己直交符号 / 反転不変符号 / 巡回符号 / 最小重み / 有限体 / 中国剰余定理 / 可逆符号 / DNA符号 / 離散Fourier変換 / 畳み込み定理 / 多値論理関数 / 高速フーリエ変換 / グレブナー基底 / たたみ込み |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は,誤り訂正符号の研究の中で,離散フーリエ変換を介して成り立つ多値論理関数とのある種の関係を発見した.これにより,誤り訂正符号の研究成果を多値論理関数に応用でき,特に「畳込み定理」を一般化し,多値論理多項式の積の高速化に応用した.挑戦的研究として,このような誤り訂正符号と多値論理関数との更なる関係解明を行う.また,コンピュータサイエンスにおける様々な未解決問題,例えば離散フーリエ変換やグレブナー基底決定の真の計算量を求める問題に挑戦する.実用面では,誤り訂正符号の高性能化や多値論理関数の新たな応用に繋げる.
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研究成果の概要 |
1.拡大有限体上の巡回符号から得られる準巡回(QC)符号の生成多項式行列を求めた.また,生成多項式行列Gから定まるQC符号Qについて,Qが拡大有限体上のある巡回符号から得られるためのGの必要十分条件を求めた.応用として,拡大有限体上の巡回符号から得られるQC符号が反転不変であるための巡回符号のスペクトラムについての必要十分条件を求めた. 2.一般のQC符号について研究を行い,反転不変符号,自己直交符号,および自己双対符号の生成多項式行列を決定した.本研究の結果を利用した計算機探索によって,最小距離の上限を達成する自己直交である様々な反転不変QC符号を発見することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
準巡回符号と呼ばれる誤り訂正符号のクラスについて,生成多項式行列を軸とした研究を行った.これまで研究代表者は,双対符号に対する生成多項式行列の公式を求め,自己直交および自己双対符号の構成と探索に応用してきた.本研究では,反転符号に対する生成多項式行列の公式を求め,反転不変符号の構成と探索に応用した.また,素因子分解および中国剰余定理を応用することにより,自己直交符号および反転不変符号の構成と探索が高速化されることが判明したため,この手法によりこれらのクラスの誤り訂正能力の高い符号をリストアップした.
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