研究課題/領域番号 |
19K22855
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大脇 大 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40551908)
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研究分担者 |
大内田 裕 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (80510578)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 慢性期脳卒中患者 / 学習性不使用 / リハビリテーション / 使用頻度依存可塑性 / 筋電位 / 日常動作 / ウェアラブル筋電位計 / 筋電センサ / 筋活動頻度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,麻痺肢の使用頻度依存可塑性を制御するため,表面筋電位計による両肢の使用状況を計測するウェアラブルセンサを開発し,患者ごとの理想的な筋電位パターンを強化することで正の使用頻度依存可塑性を生み出す在宅ニューロリハビリシステムを創出する.麻痺肢を使おうとする運動意図を強化することで患者の意思による行動変容をもたらすため,効果は患者ごとの機能の個別性に依存しない,単一の機能回復にとどまらないなど,これまでの介入法に対するパラダイムシフトとなる.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,脳卒中患者に対するリハビリにおける最大の障壁「麻痺肢の学習性不使用」を克服するリハビリシステムを開発することにある. 慢性期脳卒中片麻痺患者は,麻痺肢の機能低下,健側肢の過剰使用により,麻痺肢を使用しないことを学習し使用頻度が低下することが知られており,学習性不使用と呼ばれる. この学習性不使用は,脳に負の使用頻度依存可塑性を生じさせ,麻痺肢の運動制御に関わる脳領域が縮小する. この変化により,使用頻度がさらに低下することで,さらなる機能低下を助長する.本研究では,麻痺肢の使用頻度依存可塑性を制御するため,表面筋電位計による両肢の使用状況を計測するウェアラブルセンサを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中(脳血管疾患)は,日本人の死因第4位,年間死亡数は約12万人,総患者数111万5000人,年間29万人以上が発症すると試算されている.要介護になる要因の第2位(約20%),国民医療費は約1兆8000億円となっている(2017年厚生労働省).脳卒中は脳組織にダメージを与える疾患でるため,上下肢の運動麻痺が主症状としておこり,15-30%の患者が恒久的な機能障害を呈する.社会復帰のためにはリハビリが必要となる.本研究成果が発展することにより,QOL(Quality of Life)を向上させる上肢機能の回復をもたらす.多くの脳卒中患者の福音となり社会的意義も大きい.
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