研究課題/領域番号 |
19K22866
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
阪口 豊 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (40205737)
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研究分担者 |
諏訪 正樹 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (50329661)
西井 淳 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (00242040)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 身体技能 / 身体知覚 / 意識 / 注意 / 計算モデル / 実践的探究 / 構成的分析 / 仮想的知覚 / 仮想的身体知覚 / 行動実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,「意識の働き」が「無意識下の働き」を介して身体運動を変容させる脳内計算メカニズムを探究し,いかなる「意識の働き」が技能学習者のパフォーマンス向上につながるかを解き明かすことである.具体的には,申請者が「仮想的身体知覚を介した教示」と名付けた教示方法に着目し,(1)運動者の主観的感覚が身体運動特性に与える影響を明らかにする行動実験と(2)意識内容の違いが運動の違いをもたらす脳内処理過程を説明する計算モデルの構築を行う.この研究の特色は,計算理論と認知科学という二つの方法論を結合し,主観的な意識内容を反映した運動制御の計算理論を構築する点にある..
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研究成果の概要 |
本研究では,技能習得を中心とする「学び」の場面において,意識上の認知的働きや構えが無意識下の計算過程を介して身体運動を変容させる過程を,数種類の題材を対象とした行動実験により実証的に例証するとともに,意識系と無意識系の二つの強化学習系からなる計算モデルを用いてシミュレートした.また,認知的働きの中でも身体知の模索や操作にかかわる「ことば」の役割や重要性を一人称研究の取り組みにより明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,「意識上の働き」と「意識下の働き」の相互作用に焦点をあてて,意識上の認知活動が身体運動を変容させる様相を,行動実験,計算モデル,一人称研究を組み合わせて多角的に探究した点にある.本研究の社会的意義は,人間のさまざまな「学び」の活動が,認知レベルでの主観的・能動的な模索や試行錯誤と,その過程で試行する身体的な変化の相互作用の中で進行することを浮き彫りにした点にある.
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