研究課題/領域番号 |
19K22907
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
矢嶋 伊知朗 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (80469022)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 元素 / miRNA / 皮膚 / 重金属 / 疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
「元素」「健康」「miRNA」を組み合わせた研究は極めて少なく、今後重要な研究分野となると考えられている。「世界の構成成分である《元素》が影響を与えるヒトの健康状態・疾患を、miRNAか ら予知・診断すること」を目的とし、元素が与える健康影響をmiRNAの発現解析によって明らかにするとともに、 実験動物や培養細胞への曝露試験及び分子細胞生物学的な解析を行う。本研究により、miRNA パターンによって元素が関連する健康状態・病態との関連性が明らかとなれば、予知診断する手法の開発に繋がると考えられる。将来的にはmiRNAをターゲットとした治療法開発も視野に入れ、研究を実施する。
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研究成果の概要 |
元素が与えうる健康影響をmiRNAの機能によって明らかにすることを目的とし、曝露試験を実施した。特に皮膚は様々な環境因子に曝露する最前線 であるため、ヒト皮膚角化細胞及びメラノサイト細胞を用いて研究を実施した。同定された元素関連 miRNAに関してinhibitor, mimicタイプのmiRNAを用意し、transfectionを実施することで機能解析を行った。その結果、増殖活性、メラニン産生活性、アポ トーシスに影響を及ぼすmiRNAが存在することが明らかとなった。 これらの結果は、miRNAの機能を人 工的に制御することで元素誘発性疾患の予防・治療法開発に寄与できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
元素はヒトが地球上で生きる上で決して避けて通れない物質であり、自身もまた元素で構成されている。一方でmiRNAはヒトの健康や疾病を予防・治療するための最先端のツールである。この「元素」と「miRNA」の関連性を機能的に解析した研究は皆無であり、新たな学術的意味を見出す研究と言える。 また、今回明らかとなった「元素」と「miRNA」の関連性は、様々な疾患、特に元素に起因する疾患の予防や治療に大きく寄与する可能性を示しており、今後のより詳細な研究と予防法・治療法の開発が期待される。
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