研究課題/領域番号 |
19K22919
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 千弘 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (30271878)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 微生物燃料電池 / 脱窒反応 / カソード反応 / 排水処理 / 電流消費菌 / 電流産生菌 / 電極の表面構造 / 処理構造 / 電流生産菌 / 処理効率 |
研究開始時の研究の概要 |
有機性廃棄物の処理と電気の生産を同時に行うことのできるシステムとして微生物燃料電池(MFC)を改良し、カソード側でも微生物反応を利用して有害物質を処理するバイオカソード型MFCをを開発することを目標とする。バイオカソード型MFCは電気エネルギーの生産を伴いながら有害物質の除去を行うことができ、持続可能な環境修復技術としての発展が期待されるため、挑戦的研究として取り組む意義は大きい。
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研究成果の概要 |
本研究ではカソード反応に硝酸イオンの還元反応(脱窒反応)を用いる系に着目し、カソードでの電流消費反応にも微生物を用いた新たなバイオカソード型微生物燃料電池(MFC)を構築し、富栄養化の原因物質である硝酸イオンを処理することを可能とする新しいMFCシステムの基本系を作成した。作成したMFCにより、アノード側で酢酸を分解し、同時にカソード側で硝酸イオンを還元することが達成された。またカソードの印可電圧を-200mVに制御することで、亜硝酸イオンの蓄積なしで硝酸イオンを窒素ガスに変換できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のMFC研究の主流は、アノードで微生物による有機物の分解、カソードでは白金触媒を利用した水の電気分解を利用したものである。本研究で基本系を開発したバイオカソード型MFCは、アノードで有機物の分解、カソードで微生物反応により硝酸の脱窒を行わせるものであり、アノードとカソードの両側で水中の汚染物質の分解を行いながら電気を得ることができるため、汚染物質の処理と電気の産生を同時に可能とする新たなシステムを提案するものである。
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