研究課題/領域番号 |
19K22924
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
有元 誠 金沢大学, 先端宇宙理工学研究センター, 助教 (40467014)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 高線量 / ガンマ線 / MPPC / シンチレータ / 2次元アレイセンサー / センサーアレイ / 多系統信号処理 / 大規模集積回路 / コリメータ / ピンホール / 超高線量 / 光子計数 / イメージング / フォトンカウンティング |
研究開始時の研究の概要 |
2011年東日本大震災により福島原発の炉心が融解し、原発の機能が失われると同時に多量の放射性物質が飛散した。この原発の廃炉作業は国家レベルの緊急課題でありながら、事故から8年近く経つ現在でもその見通しは立っていない。その主要因として、核燃料デブリがメルトダウンにより格納容器内部にとどまり続け、多量の超高線量放射性物質が位置同定すらままならない状況であることが挙げられる。本研究では ~500 Sv/h以上とも予想される超高線量環境下でありながら、放射性物質由来のガンマ線を捉えることで、その位置同定を実現する技術を新たに開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では除染や廃炉作業を進めるために、放射性デブリから放出されるガンマ線の空間分布を可視化できるガンマイメージャーの開発を行った。特に研究代表者が進めているX線CTイメージャーで使われている多系統ピクセルセンサーを、このガンマイメージャー用途に2次元アレイセンサーとして拡張応用することで、極めて高計数率での計測を実現できる。そして、開発したガンマイメージャーを用いることで、~100 Sv/h の極めて高い線量率でもエネルギー情報をもつ2次元イメージングを実現できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2011年に生じた福島第一原発のメルトダウンにより、崩壊した原発炉内部の放射性デブリの除染作業は極めて重要である。そこで放射性デブリの可視化が極めて重要となっているものの、空間的に狭い炉内では、放射性デブリから放出されるガンマ線だけでなく散乱ガンマ線の存在により、デブリの空間分布を把握することが難しい。本研究では、エネルギー情報を利用することで、この散乱ガンマ線の影響を除去できるガンマイメージャーの開発に成功した。これにより、除染作業を効率化し、将来の安心・安全な日本に貢献することができる。
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