研究課題/領域番号 |
19K22951
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
寺村 裕治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (10365421)
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研究分担者 |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (80273358)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 細胞表面工学 / 免疫療法 / CD8陽性T細胞 / PEG脂質 / 腫瘍浸潤T細胞 / 免疫治療 / がん免疫療法 / 腫瘍浸潤T細胞療法 |
研究開始時の研究の概要 |
がん患者の腫瘍組織の中に存在している腫瘍浸潤T細胞(TIL)を、in vitroで活性化・増殖させた後、再び患者へ輸注するTIL療法は、強力ながん免疫治療である。しかしながら、悪性黒色腫では効率良くTILの培養できるが、固形がんでは腫瘍組織内のTILの数が少なく、さらに腫瘍内における免疫抑制性の環境のためTILの培養・増殖が非常に困難である。本研究では、ポリエチレングリコール(PEG)脂質を利用した細胞表面工学技術を免疫制御技術へ応用し、がん細胞表面を加工して、がん細胞-T細胞間相互作用における免疫抑制シグナルを制御する。
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研究成果の概要 |
がん患者の腫瘍組織中の腫瘍浸潤T細胞を、in vitroで増殖させた後、再び患者へ輸注する治療法は、強力ながん免疫治療である。しかし、悪性黒色腫では効率良く培養に成功するが、固形がんにおいては難しく、さらに腫瘍内における免疫抑制性の環境のため培養・増殖が非常に困難であることが分かっている。本研究では、ポリエチレングリコール脂質を利用した細胞表面工学技術を免疫制御技術へ応用し、がん細胞表面を加工して、がん細胞-T細胞間相互作用における免疫抑制シグナルを制御する。ここでは、CD80を腫瘍細胞へ導入して、腫瘍特異的T細胞を効率的に増殖させることを目的とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、PD-1/PD-L1経路を阻害する免疫チェックポイント阻害剤が臨床応用され、大きな成果を上げている。抗PD-1抗体/抗PD-L1抗体の経験から、免疫抑制の解除には、このPD-1/PD-L1経路の阻害だけでは不十分であり、CD80/CD86からT細胞上のCD28分子へのシグナル伝達が必要であることが明らかになった。本研究が成功すれば、これまで困難であった固形癌への免疫療法の開発に繋がり、多くのがん患者を救うことが可能になるものと期待している。
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