研究課題/領域番号 |
19K22970
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林 幸壱朗 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (80580886)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ハニカム / スキャフォールド / 骨誘導 / 組織再生 / 骨 / アパタイト / 骨再生 / 再生医療 / 炭酸アパタイト |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は骨と同じ組成(炭酸アパタイト)から成り、一次元に連通した細孔を有するブロック(ハニカム)を作製してきた。この炭酸アパタイトハニカムの細孔内には血管と骨が形成され、自家骨に匹敵する高い骨伝導能を示すことを動物実験により明らかにしている。上記の予備実験結果から、ハニカムのようなセラミックスの微細構造制御により、骨誘導能を付与できる可能性があると考えるに至った。そこで本研究は、炭酸アパタイトハニカムをベースとして、骨誘導能を有する新規材料の開発を試みる。
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研究成果の概要 |
先天性骨欠損および大規模骨欠損の治療には、異所性骨形成能(骨誘導能)を有する材料が有用である。骨誘導のメカニズムは未だ明らかにされていないが、リマクロ気孔とマイクロ気孔を兼ね備えたリン酸カルシウム材料では骨誘導が生じやすいことが知られている。本研究では、一軸連通気孔を有し、マイクロポア含有率が高い炭酸アパタイトハニカムスキャフォールドを用いて骨誘導メカニズムを解明に取り組んだ。埋植2週目までにフィブリンの濃縮が起こり、3週目までにTRAP陽性・RAM11陽性細胞が出現し、コラーゲン・血管が形成した。4週目以降、オステオカルシン陽性細胞が増加し、12週目までに骨が形成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はこれまで未解明であった骨誘導のキーイベントを組織学的に解明した。この成果は高い骨誘導能を有する材料の開発、さらには先天性骨欠損および大規模骨欠損の治療に貢献するものである。 また、本研究で開発したハニカムスキャフォールドは、骨誘導が生じにくいウサギにおいても骨誘導を引き起こした。この結果は、ハニカムスキャフォールドはこれまでは不可能であった大規模骨欠損の再建を可能にしうることを示唆している。
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