研究課題/領域番号 |
19K22971
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三浦 佳子 九州大学, 工学研究院, 教授 (00335069)
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研究分担者 |
森 健 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70335785)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 糖鎖高分子 / シグレック / 免疫抑制 / RAFTリビングラジカル重合 / 免疫 / 精密重合 / 分子認識 / シアリルオリゴ糖 / 多価効果 / 抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫細胞の膜タンパク質である、シグレックに強く結合する糖鎖高分子を開発した後に、この糖鎖高分子を用いて、免疫抑制効果の検討を行う。その後、現在の免疫抑制に用いられている、TNFα抗体に対する糖鎖高分子の修飾を行って、糖鎖高分子―抗体複合体による効果的な免疫抑制効果の検討を行う。抗体は炎症箇所へのトラッキングを司り、狙った箇所にだけ、糖鎖高分子による免疫抑制が発現されることを目指す。
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研究成果の概要 |
シアリルオリゴ糖を側鎖に有する糖鎖高分子による糖クラスターを合成して、シグレックに対する免疫抑制効果にを検討した。アクリルアミド型の親水性の高分子、THF側鎖を持つ弱い疎水性の高分子を用いた糖クラスターを合成して、ヒトシグレック9類似のマウスシグレックEに対する作用を検討した。単糖では、発揮されない免疫抑制作用は、糖クラスターで達成された。糖鎖高分子の糖密度には明確な依存性があった。高分子の親疎水性の影響は未だ検討が必要である。糖鎖高分子はRAFTリビングラジカル重合を検討し、タンパク質、抗体とコンジュゲート可能な、チオール末端の糖鎖高分子の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リウマチなどの自己免疫疾患による難病の治療にはサイトカインの捕捉で行われている。生体は自然免疫を制御する手法を有しており、それらを利活用する手法の確立が望まれている。本研究では研究が十分に進んでいない、シグレックに関する自然免疫を制御する手法を検討し、同時に抗体と高分子のコンジュゲートを活用することで、複合的な免疫抑制手段やドラッグデリバリーシステムの手法を見出そうとするものである。シグレックを抑制する分子については包括的な検討が全くなされていない。多様で精密な高分子ライブラリーを通じてシグレックの抑制分子の設計を明らかにすること、抗体コンジュゲートを活用する新しい創薬手段を目指す意義がある。
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